2013年04月27日 (土) 22:22
『Inferno』第5話、公開致しました。
あらすじ部分に漸く触れることができまし、た……!orz
相変わらずの亀更新ですが、お気に召して頂けますように。
ふと思いついたキャラ達の日常会話のSSを、下記にこっそりと。
どこにアップするか迷ったのですが、本編はだらだらシリアスしてる状況なのでこちらにぽいっ。
*** いんふぇるの・しょーとしょーと ***
●『女子達の禁断の園』こと昼時の調理室についての一コマ。
ある日ある時、今ではない過去の出来事。
「なぁなぁ紅蓮、調理室の噂って知ってる?」
榊晶が、いつものゆる~い調子で飛咲紅蓮に問い掛けた。
「噂?」
「そそ。昼休みの怪!」
「……知らんな。なんだそれ?」
「そうかそうか、知らなかったか! では晶様が教えて進ぜよう! 昼時の調理室ってさ、開かずの間らしいよ」
「……開かないのか? 教師に言えばコンロとか使わせてくれるって聞いたけど」
「いやいや、そういう意味ではなくてね。なんでも、『女子達の禁断の園』なんだって」
「へぇ?」
「興味ある? あるよね? あるといえ!」
「……興味ない」
「ちっ」
そっけなく答える紅蓮に、晶が悔しげに舌打ちする。
いつもどおりの何気ないやりとりだった。
しかし周りにとって、今回ばかりは“いつもどおり”ではなかった。
次の瞬間ぶわりと、言葉に表しにくい妙なプレッシャーが教室中を支配する。
そして同時に2人に突き刺さる、ナイフの様に鋭い視線。視線。視線。
「「……?!」」
視線の主は同じクラスの女生徒達だった。
その視線に秘められたあまりの激しさに、紅蓮と晶が震え上がったのも無理はない。
何しろクラスの女子達のうち、ほぼ半数が熱烈にガン見していたのである。
「紅蓮……」
「……、行こうか」
「おう」
特に何か用事があるわけでは無かったが、その場の空気が居たたまれなくて、2人はそそくさと教室から退散した。
その後、彼等が尻尾を巻いて逃げ去った教室内では、視線の主である少女達が黄色い悲鳴をあげていた。
「逃げたわ」
「逃げられたわ!」
「どうしよう、つい無言でみつめちゃったけど今からでも追掛けるべき?」
「追掛けてどうするのよ、是非おいでませいつでも歓迎するわ(はぁと)とかいうの?」
「そこはストレートに、手料理ご馳走するわよ!と……」
「ストレートすぎて下心が見えてる見えすぎてる」
「あらやだつい本音が。でもあれよね、調理室の事を知ったってことは」
「機会があればいつでもお誘いできそうね」
「チャンスをものにするのよ!」
「「「「掴め!イケメンの胃袋!!」」」」
おおーっ!! と雄々しくも仲良く意気投合する肉食系乙女達であった。
「……榊くんも飛咲君も、大変そうですね……」
傍観していた星宮四葩がぽつりと呟いた声を聞いた者は誰も居ない。
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女の子達が睨んだ云々は主人公の勘違いでしたの巻。
※29日、改定。大事なセリフがすっぽ抜けておりました……!