2016年08月13日 (土) 13:49
『
ラヴ・アンダーグラウンド』の最新話、「
39.きっと良くなる(Все будет хорошо)
」を投稿しました。
さて、本話をもって登場人物・リンの回想が終了いたします。個人的なことですが、主要登場人物(物語の鍵を握る人物)を3話で退場させたのは、われながら快挙ではないかとか思っちゃったりしています。
「喪ってしまった人物とうり二つの人物が登場する」というのは、物語の展開としてはかなりありがちな展開です。しかしこれは物語における一種の救済措置であり、「唯一のものは反復されなければならないのに、反復が生じた瞬間唯一のものではなくなる」という矛盾を、「反復されたのは同一のものではなく類似のものである」ということをもって回避しようとする、というトリックなのですが、とうぜんこれは類似と見なされた存在の主体性を冒涜することにつながります。
この「魔法少女の長すぎる回想」を挟んでから、物語は別の方向へと進むことになります。すなわち冒涜された当の主体(主人公:クニカ)が冒涜した主体(リン)に対して、どのような態度をとっていくのか、が物語の核心となってくるわけです。
自分の作品ついて語るのは見苦しいのですが、たまにはちょっとだけ。