2023年01月30日 (月) 13:58
個人的に『小説の書き方・小説の勉強法』なんてものは、好きな作品を何度も読み、それを『見立て』として、自分なりの理想の世界や伝えたい世界を描けば十分であり、それこそが正攻法だと考えます。
そうした試行錯誤することによって、その人なりの小説の作法というのが育っていくのだと思います。いわゆる1万時間ルール(プロと同等の技量をもつに至る平均的な時間)もそういう事だろうと思います。
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と、念のため、前置きをしておきます。
端的にいえば、プロローグの意味は、読者に作品の雰囲気や方向性を示すための『フレバー付け《香り付け》』です。
これは論評的には『世界観を示す』ことではありますが、実際の効果としては、そうすることによって読者に興味をもってもらったり、読書する際にどういう意図で読めばいいのかを示します。
なので、長文ではなく短くまとめてあげたほうがいいです。それも読みやすく、相手が興味をもってくれるようにです。
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あと『なろう』の場合、10歳~15歳ぐらいの読者が読んでいると仮定したほうがいいかと思います。これは例えそうでなくとも、重くて硬い文章を読み慣れてる人は少ないと思われるからです。
また全体の傾向として『鬱な雰囲気』は敬遠されるので、最終的にハッピーエンドになる場合は、あらすじやタグに「ハッピーエンドの予定」と書いたほうがいいと思います。
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またおせっかいではありますが、作品発表して「ブクマや評価が伸びないな」と感じたら、アクセス解析における『ユニークPV』のチェックもしたほうがいいです。
これが少ない場合(理想は1万ユニークPV以上)、『タイトル』や『あらすじ』の段階で敬遠されている恐れがあります。
タイトルに副題をつけたり、あらすじをもっと解りやすくしたり、逆に短く印象に残るものにする必要があるかもしれません。
ただし、あきらかに需要がない作品の場合は、タイトルやあらすじを工夫しても限界があります。少数の読者を大切にするスタイルで割り切ったほうが作家業を楽しめると思います(楽しむのが一番大事)。
さいとう様のファンタジー作品を改めて何作品か読んだのですけども、さいとう様の作品の”第一話(出だし)”に関して個人的にはそこまで気になりませんでした。
個人的には『エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に』の出だしと文体が好みです。(異世界ラーメンもよかったです。)
SF作品は『青い星赤い星~光を繋ぐ者』を読みました。たしかに第1話がちょっと重い気がします。
>いま彼女たちは火星から地球へと向かう貨物船に密航している。
ここまでで導入としては十分かなぁとは思いました。
もしくは割り切って
>西暦二千七十八年。
から
>故に火星で採掘されるメグライトは貴重な資源となっていた。
と、説明だけで1話を終わらせるとか。
これだと530文字程度なので、我慢して読む人は読むし、設定部分なので「とりあえず1話はとばして2話から読むか」としやすいかと。
なんつーか、読み飛ばしても、あとで確認できる形にするのはよくある形式っす(いわゆる説明回として割り切る)。
読者の心を掴んだあとに設定説明するか、読者のハードルとして最初に設定説明するか。
ただ第1話に設定説明する場合、その設定に『惹き』がないと苦しい感じはあります。
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タグの問題に関しては『ガールズラブ』 は、コメディ調の軽めの百合要素だったり、主人公が同性愛者でない場合はつけなくても大丈夫かなーと。テーマとしてガチの同性愛を語る場合は別ですけども。
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さいとうみさき様は、あと何気にちゃんと完結させてるのが凄いと思います。「多作な上に完結ができる」これができる人はなかなかいないです。意欲と努力の塊だと思います。
コメントありがとうございました。