2018年05月20日 (日) 22:54
お付き合いいただきありがとうございました!!
ひとまずこの言葉は繰り返しいっておかなければいけないと思います。
ありがとうございます! ありがとうございます!!(転がって腹を見せて)
2013年の6月がはじめての投稿で、だいたい週に二度。中ほどには月に一回まとめて投稿。後半では書籍化や『ダイジェスト化作品削除の乱』。お仕事で死にそうになっていたので数ヶ月お休みをいただいて、週一度の投稿。
自分でいうのもなんですが、『なろう』の作品としては珍しくスタートダッシュなくまったりと進んだ小説のひとつだと思います。
そんなマイペース極まる物語に、ここまで付き合って下った皆さまには感謝という言葉のほかございません… ありがとうございます! ありがとうございます!!(再度転がり腹を見せて)
気が向いたら短編などを投げることがあると思うのですが、ひとまずはこれで物語の完結です。
自分で満足がいく物語であったかと問われれば、無我夢中で目的地まで泳ぎきったという感想です。
泳ぐ姿勢は無様で非効率だったと思います。速度もバラバラで休める島があればそこでしばらく骨休めもしました。溺れそうになったことは数限りなく。
それでもわたしは泳ぎきったぞ! という気持ちです。満足感がないはずもありません。
それどころか書籍化までしていただき、ふたりの絵師様から物語を視覚化してもらったんです。反省するところは多々あるものの、わたしにしてはがんばったと自分を褒めてあげています。えらい!!
ただ、完結させたかったかというと、そこには苦悩がありました。
このまま延々とメテオたちの物語を書き続けたいという誘惑。
終わらせたくないという感情がラストに近づくにつれ深まっていきました。
書き始めのパワーや書き続けるパワーよりも、物語を終わらせるパワーのほうが何倍も力を使うんだとしみじみ感じております。
『ワールドトークRPG!』ほど長く書き続けた小説はなかったので、この体験はわたしの宝物です。
小説を書く方も多いと思います。
物語を終わらせることを俗に「風呂敷をたたむ」と表現しますが、きれいに畳むことを考えすぎて終わらせられないより、あちこち伏線回収ができずに中身が飛び出した風呂敷包みのほうが尊いのではないでしょうか。
自己弁護のように聞こえるかもですが、そうした経験がもの書きとしての力として身につく経験なのだと思います。
多くのTRPGにおいて、ひとまずの冒険を終わらせなくては経験点が手に入らないものです。
もちろん風呂敷の畳み方は人それぞれなので、わたしも自分の畳み方をひとつ勉強できたという具合です。
以下、ネタバレも含んだ『ワールドトークRPG!』のあれこれを書きます。まだ未読の方はお覚悟を…
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最終回に出てきた若いリトルフィートの身体描写の抜粋ですが――
“少年の髪の色はぼさぼさのトウモロコシ色で、頭のてっぺんで雑に結んでまとめている。目と眉はどちらかというと釣り眼で、小さな鼻は上を向いている。口元だけはなんとなく笑っているようで、そこだけは棺のリトルフィートとよく似ていたが、全体的にはあまり似ていない。”
実はこれ。モデルがあります。
書籍版『ワールドトークRPG!』のイラストですが、一巻はシルバーさんという絵師様。二巻から五巻は中村エイトさんという絵師様に描いていただきました。
いろいろなよんどころない事情によって、イラストレーターの方が変わったということなのですが、実はシルバーさんによる二巻イラストのラフが存在します。
実は二巻から登場のガルーダのスケッチもあったのです。
けれども二巻のイラストはエイトさんにバトンタッチ。挿絵の構図はシルバーさんバージョンのものとあまり変わりない構図ではあるのですが、ガルーダのデザインはエイトさんのオリジナルとなった裏話と続きます。
最終回に登場したリトルフィートは、書籍版には登場しなかったガルーダのもうひとつの姿だったのです。
わたしは最終話を、『ワールドトークRPG!』書き始めてすぐに半分ほど書き上げていました。そのときはお葬式だけだったのですが、シルバーさんバージョンのガルーダをどうしても出したいと思い、最終話に姿の描写だけでもと出すことができました。
イラストのアップ? それはわたしの宝物なので一般公開はナシです。ウフフ。
|『流れ星』《シューティングスター》のメンバーたちですが、ハムとアーティア。そしてガルーダはわりと人生をまっとうしたと思って間違いないと思います。
メテオとリーズンはマジックユーザーの悲しい性。おそらくまともではない長い時間を過ごすのではないでしょうか。
出遅れたためにひとりだけイラスト化されなかったマリアージュですが、こちらはどうなったんでしょうねえ。子育てが終わったらメテオと子供たちとムチャをしまくるんでしょうね。
チートを失ったメテオはマリアの鉄拳に怯えながらもそれを生き抜いたことは確かです。
書籍版では正ヒロインであったエステルと|『北極星』《ポールスター》の皆は…これは明らかにしないでおきます。ぶっちゃけるとそんな先まで考え――おやこんな時間に誰かな…
カトラの卵はどうなったとかもあるかもですが、ここらはまたどこか違った形で出したいと思ってます。
うすうす感づいてはいたのですが、『ワールドトークRPG!』の中でタマゴの孵化まで続けるのはムリがありました。ハイ。
わたしが思うにいい小説というのは、ちょっと間違えがあっても勢いで乗り越えてしまうものです。
たとえばですがライトノベルの歴史で大きなポジションの作品のひとつ『スレイヤーズ!』ですが、ガウリイの初登場のとき、小説描写では剣を腰に吊るしているとあるのですが、イラストでは背負って登場します。このイラスト以後、ガウリイといえば剣を背負っている姿が定番になります。物語に勢いがあれば些細な問題です。むしろ箔がつくってものです――
書籍版『ワールドトークRPG!』をお持ちの方はいらっしゃいますか? 一巻の登場人物紹介のページをご覧ください。リーズンのところです。とくに耳にご注目ください。エルフ独特の尖った耳をしていますね?
次に二巻から五巻のリーズンをご覧ください。そうです、耳のところ――
すみません。わたしが完全に見落としていました。
だってものすごく…すごく自然だったんです…
すごくわたしの中のリーズン像にそっくりで耳にまで目がいってませんでした…
エルフです! リーズンは物語の最初から最後のほうまでは完全にエルフです!!
炎大好きで森なんてちょっと焼いたくらいのほうが元気になるとか思ってますが、立派なエルフなんです!! 信じてください!!!!
こうしてWEB版が終わった今だからこそ打ち明けられるというものです。
たぶん、担当さんもこの小さな変化を見落としていたのではないかと思います。
やったね! ひとネタできたよ!!!!1(ウッと呻いて胸を押さえて頭から倒れる)
まだ読んでくれています? ちょっと長いですよね。本編の一話分くらい書いている気がします。『ワールドトークRPG!』にまつわる話は本当にいろいろあります。
作品からちょっと離れますと、恐れ多くもTRPGを題材に小説を書いたということで『TRPG文華祭』の主催様からイベント参加のお誘いを受けたことなどは、書いててよかった役得のひとつ。
書籍化記念でわたしが個人的に関係者の方にお配り用として作ったオリジナルダイス。『ぜったいに一ゾロが出ない六面ダイス』というものがあるのですが、それをグループSNEの某氏やあんな方やそんな方にお渡しできた。というのもいい思い出です。
ちなみに『ぜったいに一ゾロが出ない六面ダイス』というのは、六面に2~7までの数字があるという通常のゲームでは絶対に使えない代物です。おめでたい紅白の二種を作りました。これなら某ゲームで無敵です。違う某ゲームになると逆に不利になるのは抜群に秘密ですが。
他の『なろう』作家の方にとっては卒倒するようなことかもしれませんが、わたしは書籍化を職場から親戚にまで公開していたりもします。このことについてもちょっと話をしておきたいかなと。
…別になんも変わりませんでした!!
わたしは子供の頃からもの書きをしていましたし、そのことはわたしと親しい方はほぼすべて知っていたのでとくに驚かれませんでした!!!!!1 ちょっとくらい驚いて!? ねえ!!!!!!!?????
とくに日常会話に言及してくれることもないので、完全にバラし損です。『なろう』作家のみんな!! 書籍化しても秘密にしていたほうがドキドキ感があって楽しいからバラさないくらいがちょうどいいぞ!!!
こういう悲しいこともあるとご精査ください_(;3」∠)_
負けない。
そろそろ明日の仕事にそなえてお風呂に入らなきゃなので報告は以上です。
わたしがもの書きをしないなんてありえないので、これからも細々と小説やら何やらを書き散らしていきます。
よければ今後ともうっすらお付き合いいただければ嬉しいな…
しろやぎ 拝
新作を書かれましたら読みます。
素敵な小説をありがとうございます。