2012年03月06日 (火) 14:36
作者です。
活動報告をチェックしてくれているような読者様へのサービス。
マジ恋のプロローグまでを公開してみる。
執筆速度というか、更新速度を確保できるようになったら投稿し始めます。
ちなみに、マジ恋Sの方を主体としたSSです。
あらすじ
武士道プランとして生み出されたのは、美少女の源義経や武蔵坊弁慶。
男の、弓使い那須与一。そして乱世の奸雄、曹孟徳。つまり曹操であった。
しかし、曹孟徳は――、未だ覚醒していなかった。
前置き
この小説は真剣で私に恋しなさい!Sの二次創作です。
原作とは異なる設定、独自解釈、キャラクターの著しい崩壊などが含まれております。
原作の雰囲気を重視される方はご注意ください。
プロローグ
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――酒には歌が付きもの。人生はどれほどのものだというのだ。朝露のような儚さじゃないか――
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憑物が落ちた。
霊魂やら、転生やら、精神乗っ取りなど信じないが、言われてみればしっくり来るものがあった。
しかし、僕があの魏の武帝。
曹操だったとは。
いや、名前が曹孟徳だった時点で気付けよと。
しかし、憑物が落ちたようなすっきりした感覚がある。
「でもさ、僕全然強くないけど……」
「覚醒にはまだまだ早すぎるんだよ。そうだね。25歳までみっちり勉強してその後に強くなればいいさ」
マープルが言った。
「しかし、何でまた僕が曹操だって教えたの?」
「武士道プランさ。詳しくは皆がそろったら説明するよ」
「ところで、僕の身長が低いのは曹操のせい?」
「……、どうだかね」
武士道プラン。
世界最大の財閥と言われる九鬼財閥が、過去の英雄を現世に転生させたのだ。
偉人達のクローンである、倫理的にはクローン技術でクローン人間を創ったのではなく、過去の偉人を転生させた、という解釈だ。詭弁だと思う。
また、現代の人材不足を解消させる事が計画の目的らしい。
それに、歴史的な有名人と学ぶことで、受け皿となる学校の学生達は競争意欲が刺激されて、様々な能力が向上していく事も狙いであるとか。
僕達の受け皿となるのは、川神市の川神学園だ。
つまりは、転校生扱いとなる。
武士道プランの英雄は、源義経、武蔵坊弁慶、那須与一、曹操である僕と、葉桜清楚だ。
葉桜清楚については、誰のクローンか秘密らしい。
僕としては、聞いたことあるような、知っているような、既視感があった。
お姉さんと、お兄さんが出来た感じで結構うれしい。
話してみると、義経さんは、真面目系お姉さん。弁慶さんは不真面目系お姉さん。
与一さんは、痛い系お兄さん。清楚さんは、まさに清楚系お姉さんだった。
清楚さんは3年生
義経さん、弁慶さん、与一さんは2年生。
僕は1年生で、一番年下だ。
「弟か、悪くねぇ。この錆びれた世界。ちと厳しいが機関から皆を守るのも楽じゃないぜ」
「機関ですか。現在じゃ、減っているそうですけど、実際に秘密組織や秘密機関というのはあるみたいですよ」
「なっ……! お前も機関から狙われているのか?」
「いえ……」
余計な事を、と弁慶さんが視線で訴えてきた。
「もし、狙われたとしても九鬼財閥が守ってくれるので大丈夫かと」
「義経もそう思う。与一はもう少ししっかりした方が……」
「私と、曹君は力ないからね」
清楚さんは俺の事を曹君と呼ぶ。曹孟徳、曹操。どちらにも曹が付くからという理由だ。
「なんと言われようが俺は気を抜かないぞ。悪魔のナイフがどこから狙っているかわからないからな」
いろんな意味で諦めた。
転校、そして転入までの短い間に親睦を深める為に九鬼財閥で色々と話し合ってみたが与一さんは数年後に後悔するだろう。
中二病は内に秘めておくか、中学の間で卒業しておくべきだ。
あと、清楚さんの力ないってのは間違いだ。
時たま物凄い力発揮するからな。それに、仔細に観察すると滲み出るカリスマがあるのだ。
「何? そんなに見つめられると恥ずかしいよぉ」
清楚さんに萌えた。
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どうも曹操として自覚をしてから世界が変わったように思える。
簡単にいえば、強者と弱者の見分けが付くようになったのだ。
そして、強者出会うとビビッと来る。保護欲というか、曹操の優秀な人材集めスキルの恩恵だろう。
姉さん達によると気の大きさが分かるようになったのか、ということらしい。気って。
ドラゴソボールかよ。
「ヒューム・ヘルシングだ。好きなように呼べ」
逸材だと分かる。
相当、強い。
川神市には強い気が幾つもある。
場所的に、川神院に異常にでかいのが2つだ。
義経さんと弁慶さんは同等くらいの気の大きさだ。
与一さんは、2人より劣るが充分でかい。
清楚さんは表面上はあまり感じられないが、その身の奥の方に眠っている気がある。
正直、計り知れない。
何者なんだろう。
「ヒュームさん。僕の臣下になってくれませんか? ん? ありゃ、口が自然に動いた……」
「ははは。さすがは、曹操。しかし、俺は九鬼に仕えている」
「僕としては自然に臣下にならないかと、口から言葉が出たほうが重要ですよ……」
「気にするな。そのうち馴染むだろう」
あまり、馴染んで欲しくないと思った。
しかし、気の大きさが分かる様になったのだが、自分自身の気の大きさがわからないってどうなの?
「気に病むな。貴様は唯の赤子ではない」
「はあ、そうですか。まあ、オリジナルの曹操と能力が全く同じというわけではないので強さに関しては気にしない事にします」
政治、統制、智謀、学に関しては自信がある。
運動神経は悪くないが、目立つほど良いという訳でもない。
武に関しては、剣術を中心に教え込まれていた。
思い返せば、曹操のクローンだもんな。
武というか、逃げ足だけは曹操の逸話にあったように、巧い。
速いというか巧い。
その辺に落ちている物を有効活用したり、隠れ蓑にしたり、壁を乗り越えてみたりと逃げ足だけは自信があるね。
少なくともその辺の一般人や、そこそこ気の大きな相手からは逃げ切れるだろう。
そう自己評価した。
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