2013年12月28日 (土) 20:51
雪に灯る焔の次話が難産で行き詰まり、短編のネタを思いついたので書きました。
後味悪くてすみませんorz
プロット段階では、この後もう少し続き救いのある感じなのですが、あまり語らない方がいいかなとばっさり切りました。
ホラー……にしては薄味だしなんだかなあという感じの作品です。
以下ネタばれ注意
大輔に妹はいません。これが大前提です。
冒頭では彼が引っ越してきたばかりの家で、とある一室だけが暖かいことに気付き電気もまだのはずなのにと立ちすくんでいます。
で、無人のはずなのに部屋から女の子が出てきて固まってしまったと。
でもなぜか目が合った瞬間に妹だと思いこみ、「病弱だから暖かくしていないと」という強迫観念にかられました。彼女の名前は小春、怖。
家族のために働いているという言葉がありますが、不自然ですよね? (不自然にしたかっただけなのでもしかしたら全然不自然じゃないかもしれませんが)私たちのためっていいませんか? なんだか他人のことを言っているように聞こえ……たらいいなあ。
そして「わたしはおにいちゃんがいてくれるだけでうれしいよ」です。
健気な妹の台詞ですが、イメージは「わ た し は! お に い ち ゃ ん が い て く れ る だ け で! う れ し い よ!?」ぐらいな気持ちです、イメージは。実際はここまで叫んでないんですが大輔にはこう聞こえました。
早く帰る約束もなんだか口が勝手にいったような……、はっきり言いましょう操られています。
学校の友人に以前から“小春”について話していたと思われます。大輔はその子が大好きみたいですね。
で、答え合わせに入ります。
外からは見えない少女。友人を連れてきたことをひどく怒っています。
そんなことも友人は“まるで見えていないように”気にせず小春を呼びます。来たのは子犬。その子を抱き上げて「小春ちゃん」と呼びます。はい、学校で話していた“小春”は間違いなく子犬の方です。友人には女の子は見えていません。むしろ見えてるのは大輔くらいでしょう。霊感があれば見えるかもしれませんが。
大輔に霊感があるわけではありません。彼女が何者なのかはわかりませんが少なくとも「生きている人間」ではないと思います。
危害を加える気はないし、大輔が誰も連れてこなければ丸く収まる話でした。その気になれば今回のことも忘れさせて、妹として存在し続けるでしょう。
プロットではこのあとちゃんと話して妹として愛してからどこかに消えていきます。
わたし、なんでこんなに兄妹すきなんだろう。