帰ってきた月立、ではない。なぜなら出ていってないから。
2019年03月10日 (日) 00:03
 この時間は大河口ドラマ『爆笑裏話・スペイン革命(14)』をお送りする予定でしたが、予定を変更して『月立淳水の活動報告』をお送りします。


 忙しかったんです。

 忙しいと言うとまた語弊があるかもしれませんけど、もともと、私って、仕事は勤務時間のうち3割くらいしかしてなかったんです。残り7割は、3割に全力たたきこむための充電時間。その時間で小説書いたりね。
 それが、7割くらい仕事してないと終わらないくらいいろんな仕事抱えてしまったんです。残り3割を全力でサボらなきゃならない。とても小説書いてる暇なんてない。そんなわけです。
 去年の11月あたりから先月くらいまでは、比喩表現抜きで椅子が温まる暇が無かった感じでした。私の勤めてる会社、ほどほどの規模なので都内の何か所かに部門別に拠点が散らばってるんですが、一日に何度も往復してました。
 メール? 電話? そんなことやってる暇はねえ。直接相手の目の前に行って首根っこ押さえてその場で合意させる。部長の承諾がいる? 知らん。後でこっちの部長経由でねじふせとくから、とにかくこれで行くと言え。返事はイエスかはいのどちらかだ。
 ……書いてて客観的に見ると、ヤクザそのものだなあ。

 会社の文化かもしれないんですが、毎年四月は、人材トレード祭りなんです。この人あげるからあの人ちょーだい、単純トレードとか、この人をこっちにその人をあっちにあの人をこっちに、みたいな三角トレードとか、もっと複雑なのとか。とにかく、人員の総数は変わらず中の人が変わる、みたいな祭りがあるわけですが、去年の4月に、私のいたチームのエースがトレード対象になったんです。で、三角トレードで来たのが、某部門の人。その部門ってのが、会社の中でも超絶エリートばかりが集まる部門なんです。私より年上で管理職資格持ち。当然、みんな期待しまくりです。有無を言わさずチームリーダーです。
 それからが大変だった。いや、こっちの部門の仕事内容は分からないだろうからしょうがないよね、一か月は様子見だよね、って期間が過ぎてからも、なんつーか、何もできない。私と課長でね、うーん、ちょっと畑違いすぎて戸惑ってるのかも知れないから、もう二月は教育期間ってことで、なんとかしましょう、なんて話をしながら様子を見てたんですが、それを延長しまくって半年以上たっても何も仕事ができない。さすがに何かおかしいと思った課長。私にチームリーダーに就任してくれと言ってきたわけですが、もちろん断固拒否(ひきうけちゃうと次の人事で管理職待遇に昇進しちゃうから)。でも誰かやらなきゃならない仕事ではあるから、仕事自体は引き受けますよ、その代わり、もういろんなプロジェクトがスケジュール的に破たんしてるのでいろいろ相談なしでガシガシ進めることになると思いますけどって条件で仕事だけは引き受けることにしたわけです。ってことで、上述のヤクザ仕事をしてたわけですよ。ちなみにその人、様子を見てると、ほんの数百文字程度のメールを書くのに半日かけてるんです。そのうえ、おおよそ書きあがってから私に声をかけて、添削してほしい、と。見ると本当にひどい文章。内容がどうとかじゃなくて、日本語としてひどい。ああ、この人に対外的なメール書かせたらダメだわ、ってなって、内輪の雑用ばかりをやらせることにしたんだけど、指示した資料作るのに、私なら30分で終わるようなものを三日ぐらいかけてるんですよ。ダメだこりゃ、となって、とりあえず私の時間を確保するために、会議に代理出席して聞かれたことはその場で答えなくていいから持ち帰って、なんてことをお願いしても、あとから別部署の参加者に聞くと(というか苦情がきた)、質問しても10分くらい固まってしまい、その挙句に「持ち帰ります」。ところが、持ち帰ったはずのアクションアイテムを私に報告しない。もちろん課長にも。で、「何回も確認お願いしてるのに一向に返事してくれない、どうなってんだ」っていう苦情につながるわけで。この人のダメさを書き綴ってるとそれだけで数万字になるのでこの辺でやめておきますが、もともと4人いたチームのエースがこの人に置き換わったんですよ。そりゃ忙しくなりますよ。

 とかなんとかありつつも、とりあえず、この三月前半でダメ男が炎上させたプロジェクトも無事終結したので、ちょっと時間ができてきました。ボチボチ、小説家業の方もやっていこうかな、というところです。

 ちなみに、来月のトレード祭りで、「チームの知恵袋」的な存在が遠くの地に奪われることが決まりました。引継ぎ先? ダメ男くん。


 長い目で見ていただければ幸いでございます。


 【独習式】実践魔法の基礎と応用 ~あなたも簡単に魔法使いになれる~のほうを先日ちょろっと更新しました。二年ほっといた(笑)。いやほんと、終結までのプロットはあるんだけど、ほかに優先したいことが多くてなかなかできなくてねえ。
 メインのSFシリーズの方も、実はがっつり改稿、というか、リメイクしたい欲求が出てきています。時間がねえ。あー宝くじあたんねーかなー。


 @atsumitukidate




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コメント全10件
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月立淳水
2019年03月11日 08:25
青瓢箪さん
お久しぶりです(゜▽゜)/
私もあちこちで恨み買ってる自信がある(笑)ので、組織に属するってのはもうなんかそういうの覚悟でやるしかないよねーと開き直っています。感謝してくれる人≫恨み買ってる人、っていう不等号でなんとかバランスとってくしかないです(笑)。しかし自営業が忙しいってのだけはうらやましいなあ。関東に支店出すときはよろしく(コラ)
青瓢箪
2019年03月10日 23:46
お久しぶりです、そしてお疲れ様です!
大変ですね……読んでいて、あー、会社ってこわいな、組織ってこわいな、私も以前組織にいたとき、そんな感じでみんなに疎まれるようなことがあったんだとしたら……コワっと少し思いました。自営業ってそういうの無いのでラクだ……。
ちなみに、ようやく私、仕事の方が忙しくなってきたのでホッとしてます。自営で暇なのは本当に情けなくて不安で苦痛で、現在の忙しさはありがたいです。うう、なんとかなりそうで良かった……。
月立淳水
2019年03月10日 22:04
千場 葉さん
ありがとうございます。いやね、実はその「エリート部門」っての、固有の業務を持ってないところなんです。いや、冗談に聞こえるかもしれませんが、「経営企画室」みたいな社長直属の組織で、優秀そうなのを集めて所属させて、役員クラスの人の付き人みたいな修行を二年ほどやらせて、また各部門に放出するっていう「幹部育成のためだけの部門」なんです。席はあるけど誰も座ってません。ずっと役員の付き人してますから。なので、そこから人を引っ張ってきたってのは本当にすごいことだったんですが、ふたを開けてみたら、っていう、ね……社内政治的ないろんな思惑があってそこに人を送り込むわけですけど、なんだろ、なにかものすごくどす黒い何かの取引があったんだろうなあって想像しちゃいましたよ。

で、たしかに慎重は慎重で、具体的にお願いしたことは時間はかかるけど確実に間違いなくやるので、その点は助かってます。私がやってたら見逃してただろうなってところを見つけたりするのも彼なので。ただ、課長の期待値があまりに高くて最初から「課長と同等の視点と判断力でチームを引っ張る」ことを求めた結果、本来その人が持っている能力との乖離が大きくなって混乱してしまったんだろうなあ、と同情するところはあります。

そもそもで言えば最初に経営企画室に無理やりこの人を押し込んだ「誰か」が問題の真因のように思うんですけどね……。
月立淳水
2019年03月10日 22:04
雅さん
いや、くだんのエリート室は、本当にエリートばかりなんですって(笑)


(笑)をつけるな(笑)。
月立淳水
2019年03月10日 22:04
布瑠部さん
たぶんこれまでも無茶な扱いをされてたんだろうなあと想像できる人です。今は「ものすごく頭を使う単純作業」(なんじゃそりゃ)を主にお願いしているところです。
月立淳水
2019年03月10日 22:04
パン×クロックスさん
家に帰ると双子がそろってギャン泣き……という状況は、ここしばらく見なくなりましたねえ。むしろ、最近は戦力になってるみたいです。パパが遅いからあれやっといてねとかそういうのが効くようになっているようで。
もちろん私は戦い続けますよ! 宝くじの当たるその日まで……!(え)
千場 葉
2019年03月10日 14:59
 おつかれさまです。お忙しい中でも顔を出していただけて嬉しいです。お仕事大変そうですね。

 「エリート集団」って、「個人個人が一騎当千の能力者」のすごい人達って感覚が一般的だと思うのですけど、実は「そのチーム全体の互恵相互作用がエリート集団を作っている」というところが根っこで、個人個人の能力の高さ低さはあんまり関係ないのだそうです。(近年可能になったグーグル社はじめ、MIT、カーネギーメロン他のビッグデータ解析による)
 つまるところ…… 「日本の一割バッターは海外に出しても一割バッター、そこから戻してもやっぱり一割バッター説」や、「最強エリートが独立起業するとなぜか失敗する説」にある程度以上答えと信憑性が実証されているわけですが、「最強能力を手に入れて俺無双!」や「現実じゃダメだったけどこっちじゃスキルでチーレム無双!」は、『科学的にそこまでの活躍は無理』となろう系を全否定されたようで、夢が壊れて残念なわけです。

 トレードしたその人はひょっとすると、トレード前のエリートチーム内でもポジション的には「もともとそんな人」だったのかもしれません。
 もしくは、希望をもって見るならば「一割バッターポジ」こそがその人の能力を活かせる最高のポジションで、チームリーダーというポジションでは、その人の強みが全く活かすことができないのかもしれません。

 お話を聞く限り、管理職資格を持っておられることや、「異様に時間をかける」という特性から、ギャラップ社がいうところの個人の強みである「学習欲」や「慎重さ」をお持ちの方のようです。(それで結果を失敗してくるあたりは何か感情的な不具合が起こっているようにも見受けられますが)
 なにか常に勉強が必要で、じっくりやれる内容の仕事を任せてあげるほうがその人にとっても月立さんにとってもストレスのない選択かもしれませんね……

 なんだか知った風な余計なことばっかり書いてしまいましたが、月立さんの再来がものすごく嬉しかったのでついと書いてしまいました。
 いつでも次の作品を楽しみにお待ちしております!

 それでは(^^)/
2019年03月10日 14:49
エリートわら
布瑠部
2019年03月10日 06:25
そーゆー人ってどこにでもいるんだなあw
頭をよくしてあげよう!
壮絶な環境が伺えますね、そして家に帰ると……絶叫系人生コースター。戦え、何を? 人生を!