『小鳥の一日2』
2014年04月12日 (土) 01:06
スズメ
「けっ、誰がそんなもん食うかってんだ!ぺっぺっ」


メジロ
「おはようスズメ。どうかしたの?」


スズメ
「やあメジロっち。いやさ、あのじいさんがしつこくてさ」


メジロ
「おじいさん?」


おじいさん
「ほ~れ、スズメやこれ食べんかいな」


スズメ
「だからいらねぇってば!わからん人間だな全く」


メジロ
「私たちの声は聞こえないからね。仕方ないね。ところでスズメ」


スズメ
「あ?」


メジロ
「その後ろにいるのは誰?」


スズメ
「あーこいつか」


コガラ
「自分はコガラです!よろしく願います!サー!」


メジロ
「あ、ど、どうも」


スズメ
「変わってるだろこいつ。なんか気が付いたらいたんだよ」


メジロ
「うん……でも、個性があっていいと思うよ」


コガラ
「ありがとうございます!サー!」


メジロ
「いえいえ、あ、私はメジロっていいます。よろしくねコガラさん」


コガラ
「はっ!よろしく願いますメジロ隊長!サー!」


メジロ
「隊長?」


スズメ
「あーそれほっとけ。なんかこいつの癖みたいなもんらしいから。俺も隊長だし」


メジロ
「そうなんだ……」


コガラ
「スズメ隊長、本当に行かないのですか!サー!」


スズメ
「だから、あんなのいらねぇよ。つーか、あんなゴミみたいな食い物なんか食ってられるか」


コガラ
「そうでありますか!では自分は行ってまいります!サー!」


スズメ
「あー勝手にしろよ」


コガラ
「はっ!勝手にするであります!サー!」


バサバサバサ


スズメ
「本当に行きやがった……よくあんなもん食うよな」 


メジロ
「そうだね。自分も遠慮したいかな」


スズメ
「だろ?あんなのより木の実や虫の方がうめぇよな」


メジロ
「んー自分は果実や蜜のほうが好きかな」


スズメ
「えぇー蜜って花のだろ?そんなにいいかアレ」


メジロ
「うん、おいしいと思うけど……」


スズメ
「メジロっちも変わってるな」


メジロ
「そ、そうかな?」


スズメ
「まぁ、自分じゃわからないからね。さてと、俺もメシ食ってくるかな」


メジロ
「あっ、スズメ今から食事?」


スズメ
「そうだけど。メジロも食べる?」


メジロ
「え、いいの?じゃあ、お供しようかな」


スズメ
「ついてこいついてこい。コガラー!俺たちちょっとメシ食ってくるからー!」


コガラ
「了解であります!サー!」


スズメ
「やっぱりあいつ変わってるな。変な帽子みたいなの被ってるし」


メジロ
「スズメ、それで今回のご飯はなに?」


スズメ
「あ?あぁ、それな。昨日たまたま見つけたんだけどさ。これがめちゃめちゃ美味かったんだよ。きっとメジロっちも好きになるよ」


メジロ
「へぇ~木の実かなにか?」


スズメ
「いや、人間が出した残飯」


メジロ
「えっ……」


スズメ
「あれなんなんだろうな。なんか甘くてさぁ~やわらかくてぇ~とにかく美味いんだよ」


メジロ
「…………」


スズメ
「メジロっち?どうかした?」





つづくかも
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