2014年10月22日 (水) 18:12
何が言いたいんだって? それは勿論作品についてですよ。
最近のファンタジーでテンプレ的に見れば、何やら「普通」の少年が「優秀」ないじめっ子たちに苛められるというのが定番ですが、それって逆に少ない気がすると今更ながらに感じたのでかいてみました。
だって、数の論理に従うならば、運動能力、学力、容姿が普通の人間の方が圧倒的に多いでしょう? そしたら運動能力が多少高かろうが、学力が高かろうが、イケメンだろうが絶対数が少ない以上、どうしても虐めを受ける側になるとしか思えないのです。
その「優秀」側の人間が何らかの武術を修めているとかいう設定があったとしても、そもそもその武術をクラスメイトが虐めてくるからという理由で振るうのは少々疑問。……むしろ、手加減できなくて相手を怪我させかねないという理由で、最低限身を守る以外はせっかくの実力を振るわない気がするのです。
というか。武術を習っていることと本人がそういった人間の悪意をぶつけ合うような戦いの適性があるかどうかは別物ですし。
例えば「優秀」な人間の方が人気だったとしても、そもそも虐めを受けているというのは、あまりいい印象を与えません。本人が悪いんじゃないことの方が圧倒的に多いのに「こういうのはいじめられる側にも問題があったんだ」とか、激レアケースのみを例示して、したり顔で言うような人間が多いことを考えると、虐めを受けていると聞いて、助けようまで思考が発展する人は少ないでしょう。
……こうして考えるとむしろ「スペックは優秀だけど、少し優しすぎて口論とか話し合いに向かない気弱な苛められっ子が、普通の大多数の奴らに苛められながら過ごしていた時に異世界召喚を受ける」的な話の方が自然に思えてくるという不思議。
……まあ、そもそも優秀とか普通とかを考える時点でリアリティが乏しいのですが
これは「優秀」な苛めっ子たち=性格に難のある者と取り巻きたち、とその他大勢。
「普通」の少年=目を付けられた苛められっ子
「ドラエもん」で言うと
「人が良く優秀だけど、影が薄い」出来杉君
「ジャイ子との結婚を嫌がるのに、人の痛みが分かる」のび太君
さてどちらがファンタジーで主役に相応しきか?
「三国志」「戦国」で言うと
軍師としては能力的は普通、性格的には辛辣で軍師向き
武将としては能力的は平均、性格的にはムードメーカーで武将向き