午後三時シリーズのあとがきのようなもの
2024年09月11日 (水) 10:30
正直私は自分の小説世界の子たちが大切で想い入れがどの子もあるから、幸せになってほしかった。
けれどこの話においての幸せはいつだって不幸への呼び水で。
二人が出会わなかったら、手をとって外へと飛び出していたら、そう考えてけれどきっとただただ幸せになる道筋なんて二人にはなかったんだろうと思うんです。

午後三時、君は飛び降りた。
その言葉が不意に浮かんでまず書いたのがシオン視点でした。飛び降りたという言葉があったからだからずっとシオンは飛び降りると決まっていて、どうすることもできないままその終着点に向かうしかなかった。
アシュームの方の最後はいくつか候補があった中で進んだのは今回のものでしたが、正直どの結末も幸せにはなれないものでした。

シオンが何故あれ程に疎まれていたのか、それは一つのものに決めて書かずにできるだけ余白を残して、読んだ方がこうかなと思っていただけたらなと思っています。
私の中でもいくつかこうなのかなとありますが、どうなんでしょうね。

アシューム視点の君はの最後に蛇足だとは思ったんですがリウールを少し書けて楽しかったです。
取り巻きの一人の名も無い子でしたが、名前を何となく付けてから動き出した彼女は私の中ではお気に入りの子で、リウールと旦那様のあの夫妻のこと好きなんです。悩んだけれど蛇足でもいいかなとちょっと付け足した話でした。

午後三時シリーズはこれで完結になります。
気づけば長く一緒にいたアシュームともお別れですね。
ありがとうございました。
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