5巻開発秘話

2017年 06月04日 (日) 00:18


だんぼる――絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで――の5巻。それがついに6月25日に発売となる。

5巻の内容は、第三次ダンジョンバトルであるが、今回は本編とはまったく関係のない話をしようと思う。

本編とは全く関係のない、そう。「あとがき」の話である。
あとがきというのは実はページ調整の役割を担っており、最終的に校正やらが終わってから「〇ページお願いします」とページ数が決定されるのだ。

「今回4ページお願いします」
「はぁ、4ページですか」

そんなわけで、今回は4ページとなった。
……既に5巻ともなると結構内容に自由度が出てくるもので、いや今までの巻でも自由奔放にふるまっていた気もしないでもないが、今回はさらに輪をかけて自由があった。
なにせ、1~4巻のあとがきは偶然にもすべて2ページ。
それが、今回倍の4ページである。
従来の2倍書けるのである!

……そこで私はふと思った。

「1ページくらい、クロスワードパズルにしても良いですか?」
「すいませんチョット何言ってるか分からないです」

そりゃそうだ。自分で言っといてなんだがもし「いいですね!」とか即答されてたら逆に頭を疑うレベルだ。
これは雑誌の懸賞ページではなくラノベの――「小説」のあとがきの話なのだから。

「じゃあ私が描いたイラストとかのっけてもいいですかね!」
「……正気ですか?」

尚、本気ですか? と言い間違えたらしい。お茶目さんめ。
いやまぁ、もちろん冗談である。さすがに落書きレベルの画力しかもたない私のイラストでは、よう太さんの美麗イラストと同じ本に載せるにはちょっと恥ずかしい。

しかし、あとがきである。そう、「あとがき」なのである。
私は「あとがき」については作者が割と好き勝手していいものという認識がある。
そもそも「あとがき」というスペースで何かをするには、「あとがき」を書ける著者でなければならない。そう、つまり「なろう」でいえば書籍化作家の特権というやつだ。

ならば、その特権は活用してしかるべきではなかろうか。
折角の特権なのに、しゃちほこばった、真面目な「あとがき」ではつまらないと思わないか?
読者があとがきに求めているものは何か。それを考えた時、自ずと答えは導ける。
読者はあとがきに、

特 に 何 も 求 め て い な い の だ !

強いて言えば作者のコメント程度の裏話や制作秘話があるかもしれないとぼんやりとした期待はあるかもしれない。
しかし、本を買ったメインは本編の方にある。あるいはイラストにある。
つまりあとがきは「やっぱり作者が好きにしていいスペース」だよね! ということだ。


閑話休題。


まぁそんなわけであとがきで遊ぶことに決めた私は、改めて担当のIさんにこう言った。

「じゃあクロスワードパズルで」
「……え、マジでやるんですか?」

尚、あとがきというのは割と書く時間が少ない。当然だ。
所詮はページ調整のための作者コメント。そんなのに大した猶予は与えられない。

「あの、週末には欲しいんですけど。確認とかも要るんで……」(※木曜日)
「え。うーん、どうしようかな……」

やっべ、思いのほか短い。そもそも突発で思いついた事なので当然ながらクロスワードパズルを用意するところから作る必要があった。
兼業作家の私としては平日の日中は本業があるためあとがきを書いてる暇がない。
しかし、ギリギリとはいえ不可能ではない――いける。私のゴーストがそう囁いた。

「あー、じゃあ次巻以降でやるかもしれないんで実現可能かどうか聞いといてもらえます? 明日までに」
「えー……まぁ、はい、聞いときますね」

かくして、確認をしてもらうことになった。
はたしてだんぼる5巻のあとがきはどうなってしまうのか――この時点では誰も分からなかった。


というわけで、答えは5巻にて。amazonで予約も始まってるよ!
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コメント

君の縄って、あくまで君が所持者という意味なのか自分自身を縛る意味での君の縄なのかで闇の深さが変わりそう(゜ω゜)
あい沙兎  [ 2017/06/18 21:11 ]
このニコニコのような突発的なノリほんとスキ
鬼灯 龍義  [ 2017/06/09 10:59 ]
クロスワードパズルを解けば、後書きになるとすればよいのでは? それなりのページ数になるでしょうから、上巻(本編)、下巻(後書き)とすればワンチャン……
オリン  [ 2017/06/07 16:56 ]
後書きも色々あるよなぁ
作中のキャラと掛け合い漫才やったり、延々サッカー(Jリーグと国際試合)のことだけ書いたり
後書きだけで数10ページ取って挿絵までつけた人もいたな

とりあえず、この編集さんとのやり取りを後書きにすればいいんじゃないかなぁと思った
ハニワ猿人  [ 2017/06/07 02:01 ]
あとがきは川上稔先生の友人とのやりとりシリーズが狂気に満ちてて好きだな
あの人とヒラコーはいつでも頭がおかしいと思う(ほめ言葉)

だんぼるのあとがきにあんな狂気がほしいわけではありませんが
宮狐  [ 2017/06/07 00:50 ]
あとがき結構好きやねん、なんとなくお得感がある
闇ノ八朔  [ 2017/06/07 00:22 ]
なんだろ月刊少女◯崎くんの主人公と担当みたいなやりとりだw

たまーに後書き読んで買うかどうか決める人もいるよね
stdragon  [ 2017/06/07 00:18 ]
ついでに思い出した、あとがきでうまくはぐらかしたネタバレをかます某作家さんは、ある本であとがき分のページが残らなかったからと、著者のコメントの所で恒例のネタバレをかましたが、”電子書籍版ではその部分がカットされていた”ということをやらかしてたなぁ…。
狐乃尾タマモ  [ 2017/06/07 00:12 ]
そういえば、自分のあとがきを集めて本を出した人いたなぁ…。
狐乃尾タマモ  [ 2017/06/07 00:09 ]
あとがきならばやはり商業なら夢枕貘先生や時雨沢恵一先生、ネットならば炎頭先生のようにインパクトのある面白いものが良いですね!
夢枕大先生なんて「あとがき大全」なんてシロモノも出しましたし……

最後になりましたが、このように活動報告に上げて下さったならば、断言する。この5巻はあとがきまで絶対に面白い。
                       平成27年6月6日小田原にて(嘘)
頷き典善  [ 2017/06/06 17:36 ]
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