2025年06月27日 (金) 20:20
完結しました。半年以上かかりました。長かった。
ですが、書きたかったものは概ね書き切れたのでよかったと思っています。満足です。
本作は珍しいことに、連載中に書籍が2冊も発売されました。作者史上初だった気がします。多くの読者諸賢にリアルタイムでお楽しみ頂けたのではないかと思います。よかった。
ということで、半年余りお付き合いくださいました皆様、どうもありがとうございました。
また、本日より新連載『ちび神様の楽園ダンジョン』を開始しております。
当方、未だかつて人が死なないタイプのダンジョン運営ものを書いたことが無かったので、それです。
作者が今まで書いたもののタイトルを組み合わせて表現すると『今日もパンの国のダンジョンマスターは島流しどこまでも!』みたいなかんじになります。まあ、平和な話です。そして見た目少年が頑張りつつ可愛がられる話になります。
あと、スライムが頭にトマト植えられて困惑しながら活動します。かわいそかわいいスライムが沢山出てきますので、スライム好きの皆さんにもお勧めです。
ということで、こちらも何卒よろしくお願いします。9月頭ごろ完結予定です。
ちび神様の楽園ダンジョン
以下、『クズに金貨と花冠を』の所感です。
本作が生まれた背景には、通称『スカイリム』でお馴染みのあのゲームがございます。
偶々、STEAMでセールやってたので買ってみたら、まず世界観がかなり大好きでして。洋ゲー翻訳文独特の洒落た言い回しとか、開花しきっていない文明が見て取れる街並みとか、雪混じりの山岳地帯とか、宿のホールの炉で焚かれる火とか。吟遊詩人の何とも言えねえ歌とか。ああいうものを一回書いてみたくて書いたものが本作でした。
ということで、実は書いていて細部が楽しかったのはドラクスローガ編の3章だったりします。あと、2章の山賊退治のところとか。台詞回しが楽しかったです。
が、一方でスウェーデン語をベースに固有名詞を決めていったので、一々翻訳ツールを使う羽目になりました。ということで、無駄にネーミングに苦労が掛かりました。なんてこった。
また、植生とか食生活とか調べるのがちょっと面倒でした。特に植生。タイトルに『花冠』と付いている以上は花冠を作らせねばならぬと思ったのですが、その花冠の材料になる花は何が生えてるんだ!?と調べるだけで1日かかるとか。でも楽しかったです。
キャラクターについては、なんかこう、『喋らない蟹ロボとか、喋らない鎧とか、喋らないでっかい鳥とか書いてきた割に、喋らない人間は書いたことが無いぞ!』と気づいたので喋らないネールが生まれました。
おかげ様で、本作はカギ括弧の割合が控え目となっております。でもネールが喋らない分、ランヴァルドがぺらぺらぺらぺら喋ったのでまあ、丁度いいということで……。
『俺が死んでも世界は回る』や『今日も絵に描いた餅が美味い』を書いていた時もそうだったのですが、人間が変化していく様子を書くのは楽しいので、本作も楽しかったです。ランヴァルドもネールも大分変わりました。でも一番変わったのはマティアスだと思うんですよ。あいつ再登場する予定は無かったんです。どうしてまた出てきて、その上あんなふうになったんでしょうかね。不思議ですね。
ということで、書いていて非常に楽しい話でした。最後までお付き合いくださいました読者諸賢、また、書籍化でお世話になりましたオーバーラップ様、高嶋しょあ様に深く御礼申し上げます。
本作については、今後、時々後日談が増える予定です。引き続きお付き合いの程よろしくお願いします。