活報討論【日本の加害性】
2011年07月12日 (火) 12:03
 はじめに、第二次世界大戦が終結して、60年以上の歳月が流れた。
 すでに戦争を経験したほとんどの方がいなくなり、戦争という言葉が、我々日本人にとって歴史の一頁としてしか判断されなくなってきていている。
 そうならない為か、この時期(終戦日前後)になると日本では必ず問いって良い程戦争についての情報がドラマやドキュメントを媒体に流される。
 しかしそこで流される【戦争】とは、日本に原爆を落とされ数多くの死者を出し敗戦国となったという、どちらかといえば「被害者」の側面である。
 果たしてそれが間違いであるとは決して思わないがもうひとつ、我々日本人の「加害者」としての面も、我々日本人は知るべきではないだろうか。
 それは戦時中軍内に置かれた【従軍慰安婦】である。
 戦争をしていれば必ずといって良い程起こる地元民への乱暴狼藉、具体的に言えば女性への暴行だが、本来この事件が起これば御上が当事者達を厳重に処罰、そして再発を防ぐ為に、管理体制を強化するなどの措置が取られて然るべきである。
 しかし当時の日本政府がとった措置は、地元民を襲わない為に日本から娼婦を派遣するというものである。こうなった原因のひとつに、当時の日本の社会が大きく関わっている。
 当時の日本には、国が認める正規の仕事として娼婦があった。その為、「戦場で女に困って戦えないのなら、その為の施設を造れば良い」という発想に繋がったのである。
 その体制自体、今の倫理感からしても間違ったものであるが、問題はそれだけに留まらない。その施設に置かれた慰安婦を、日本は地元民から選出していたのだ。
 日本から派遣するよりもずっと安値で従軍させられるからという理由である。中には、「看護師にしてくれる」と言われて騙された女性もいたようだ。
 それによって娼婦にさせられた女性の国籍は、中国、朝鮮、フィリピン、シンガポールなどである。
 敗戦後、日本は被害にあった方々に対して、何の補償もしていない。それどころか、「金は払っていた」と開き直る姿勢を現在でも取り続けている。
 冒頭でも述べた通り、第二次世界大戦が終結してすでに60年以上の歳月が流れている。もちろん、被害にあった女性も歳を取り、いなくなってしまいつつある。
 原爆被害に嘆きその事実から瞳を逸らすよりも、事実に目を向け、当時日本によって被害を受けた方々を償っていくことの方が、正しいことなのではないだろうか。
コメント全5件
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石馬
2011年07月13日 11:36
緋崎 琥珀様〉コメントありがとうございます。

そうですね。せっかくの討論ですし、これはまた別の場でやった方が正しいと思います。
その時はまた、勉強させてください。
退会済
2011年07月13日 00:58
コメント返し、ありがとうございます。
そうですね、連合赤軍についてはちょっと勉強しなおしてから、あらためてお答えしたいと思います。期間内に【活討】に載せてみようと思います。ご質問に答えてもよいのですが、出来れば余計な憶測は交えず、改めて【活討】したときに拝見くだされば幸いです。
ではノシ
石馬
2011年07月12日 22:01
ごはんライス様〉コメントありがとうございます。

戦時中でも、ごはんライス様のように考える女性は少なかったようです。
日本が慰安婦だった方に対して、「彼女たちには行為の度に金を払っているから補償する必要はない」という内容の返答をしていました。それに対して彼女は「じゃあ貴方は自分の娘に、金になるからといって娼婦をやらせるのか」と泣き叫んだ話があります。
それは本当に衝撃的で、今も忘れられない光景でした。
まあ、ビデオで見ただけですが……

緋崎 琥珀様〉コメントありがとうございます。

当時の日本は、世界的に見てもかなり偏った考えを持っていた印象があります。
慰安婦のことがその最たるものだったと、僕自信は思っております。
731部隊については僕も勉強していました。
軽く取り上げられただけなので、あまり深くまで知ることは出来なかったのですが、あれも日本の黒い部分だったことは間違いありませんね。
あの時、当事者の方々も非道な行いをしていた自覚もあったし、終戦以降は罪悪感に苛まれる日々を送っていると聞いています。
では、なぜ当時は出来たのか。
「日本のため」と言い聞かせていたと言っていました。
やはり当時の偏った考えが、ここにも潜んでいる気がします。
連合赤軍、は、勉強不足ですいません。
詳しくは分かっていないです。
戦時中に「赤」というレッテルを貼られていた方がそうでしたっけ。
こちらこそ大変勉強になりました。
有難うございます。
退会済
2011年07月12日 21:32
初めまして、企画参加者の緋崎 琥珀(ひざき こはく)です。
記録に残る限り、日本人は第二次世界大戦時、多くの非道を行ってきました。(外国人が行っていなかったのかということはべつにして)
私も今回の活討で「731部隊」という日本軍の一面を取り上げております。よろしければ説明も簡略しましたが書いてあるので、ご存知ない場合は御一読ください。

戦時の日本は、戦時下の精神状況とは別で、また日本独自の考えが根付いていたと思います。
それの代表例が、男性の女性に対する見方。差別、非人道性な行いが日本軍人(この場合は男性)には強くあったと思います。
石馬さんは、「連合赤軍」という名前をご存知でしょうか? 私も丁度勉強しているところなのですが。日本が戦前現代化の流れを取り込む中で、日本人というのは女性が先にその現代化に乗り、男性は乗り遅れた様な印象があります。日本人特有の島国根性と、家父長制度による男性の価値観が大きく脅かされたからです。
それによって戦時で起きた悲劇が、石馬さんの「慰安婦」とこの「連合赤軍」の存在が深く繋がっているような気がします。
現代の人間は、過去の罪を認めると共に、自分たち日本人の中に根底としてある価値観が存在することを、強く自覚して自制する力が、求められているのかもしれませんね。

長々としつれいしました。
自分の考えを纏めるのに大変役立つ内容であり、同時に深く考えさせられるお話でした。
誠にありがとうございました。
退会済
2011年07月12日 21:32
難しい。自分の女がソープで働くとか言い出したらぶん殴る。ふざけんなと。
けど、もし自分が女で、戦争中、現地での強姦件数を減らすという目的があるなら、慰安婦に志願するかも知れん。
難しいです。女じゃないからよくわかんない。