怒り
2023年10月28日 (土) 12:10
 結局あの人からは、商業的執筆志望者にありがちな人を利用する芸術至上主義ぐらいしかみつけることができなかった。
大晦日、突然原稿の下読みをさせられたのは美しい文学交流の一つかと思い快く引きうけたのだったが実はかれの生存戦略でしかなかつた。
「締切が近いので、早く感想を下さい!」
この頃から気分は悪かった。
過去にもこのような経験はあったが、まだまだ私の目は曇っていたらしく、いま激しく反省をしている。
彼には彼の生き方があるだろう。それは尊重する。ただ怒りをこめて今後関わらないようにと宣言する。
彼からのお願いを仔細にみれば、じぶんのユートピアを建造するため人を利用する、機械化した口ぶりしか思い出せない。それは先鋭化してゆき、周りを動かせている事に対し、自分には何か力があると思う。彼はそのような意味で中堅だった。
ーーー点と点が繋がった瞬間、
「生長のため過大にごまをすり」つづけるのが馬鹿らしくなった。
どうりで、ろくに推敲も整理もせず書き散らかしたものを投稿していたわけだ。魂の断片をなぜこうも乱雑に扱うか。
このサイトは1番旗を握るための練習場にすぎなかった。
さて最後までごまをすりつづけることが私の課せられた仕事であり、そのようにして彼と別れた。彼の主義に入り込んだ私の側の責任の取り方でもあった。
まことにくだらない時間であった。まことにくだらない現実だった。

追記1
だがしかし、彼はこの世では幽霊であって筆をとることで足らないピースが嵌め込まれ、めでたく受肉化するらしい。
このような事情が、しかたなく他者を、または世界を蔑ろにした。
君よ。彼のこういうどうしようもない現身のあり方をせめるな。
今回の件は、わたしの指針、肉体文学がただ彼の弱々しい事情に生理的反発を起こしたにすぎなかった。
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