2017年02月23日 (木) 03:30
#16更新です。今日は勇者視点から。もうすでに噛ませ犬臭がやばい。
さて、今回は作中世界における馬についてお話します。
この世界の馬は、かなり頭数が多いです。
もともと、現実世界における馬というのは相当な種類が絶滅していて、現実に、野生の馬というのはもうほとんど絶滅状態にあります。
ところで、この世界には魔物が存在しています。
魔物の生態系は謎に満ちていますが、その特徴のひとつに、馬や牛といった動物を襲わない(襲う種もあります)という習性が挙げられます。
魔物は人類の生活圏を制限し、それは同時に馬などの野生動物の生息圏を広げることでもありました。そして魔物に襲われず、人間を襲うこともない馬は、特にエルフの間では重要視され、エルフと交流のあった人間族にも波及しました。
魔物と人間、双方に守られた馬は、こうして頭数を増やしていきました。魔物による輸送システムが完成すると、改良や繁殖などが大規模に行われ、さらにより頭数を増やし、頑強になっていきました。
人間にとって馬はよき隣人であり、それは逆に、作中において事件を起こしてしまうことも…?(そのエピソードを書くかはちょっと未定)
ところで、馬が一日に食べる餌の量は1日平均10キロ、水は大体20リットルぐらい飲みます。合わせて30キロ!ものすごい量ですね。
ところが実際には、馬は道に生えている草を食べ、河に流れている水を飲みます。そのため、実際に積む餌の量は非常に少なく、旅路によってはほとんど積まないことすらあります。
この世界における街道は整備されていませんが、馬が通る道は一定化されており、どの道でどれぐらいの餌が、どれぐらいの水が必要かがおおむね分かります(馬車や馬の旅では基本的に、冒険者などの護衛兼先導人を雇います)。それを前提として餌を積み込み、次の街で補給して、さらに次へ、というのがこの世界における常識。
街道を何度も往復する街道馬車は、馬が道や休憩ポイントを覚えており、調べて準備する必要がないのが最大の強みです。また馬車の料金は距離ではなく、この餌の量や道の困難さにより変動します。
ただ、馬の食事休憩をしょっちゅう挟む(歩きながら食べることも多い)ため、移動速度は遅めです。速度よりむしろ「いざという時に逃げられる」の部分のほうが、馬を使う理由としては大きいです。現実世界とは違い魔物がいるので、「いざというとき」の重要度は極めて高いのです。
なお、お金のない冒険者や普通の旅人は、馬を使わず徒歩で移動します。