幼騎士 あとがき的なもの
2017年02月06日 (月) 00:33
 なんとか、本編に繋ぐ最後まで書ききる事ができました。
 最後まで応援してくれる人もいて、本当に助けられましたしありがとうございました。

 ある程度、話を書いた時点で、読者の望む方向性と、私の書きたい方向性が異なっており、随分悩みました。
 当作品の一番の悪役となれば、ライナルトさんですが、ヒロインの祖父というポジションのせいかあまり悪役として受け取って貰えず、さらに強キャラという設定のせいか人気が出てしまったようで、そこも悩みどころでした。
 主役の師匠みたいに描いた事はないのに、そういう風に思われていたりしていたみたいで、話を書く難しさを実感しました。
 どちからと言えば、ゲスの師匠に近いと思いますが。

 私の価値観として、『強さ』だけが魅力じゃないというのがあって、強いけどクズはいるし、強くはないけど魅力的な人もいる。
 私的にはキャラが立っているというか、多種多様な人が出てくる物語が面白いと感じます。

 しかし、それを読み手が望むかはまた別問題であり、望むものがズレてしまうと、書くに書けなくなることに気づきました。
 目に見えて、ブクマが減少したり、不満が書かれると凹みますしね。

 読者さんの反応を見ると、
 アグネスが皇帝となって、天下を取るという事を望む人は多かったように感じます。
 実際、その手の二次創作もあります。

 ただ、私が描きたかったものとしては
 アグネスに皇帝としての能力はない、少なくても即位した時点では。
 人の上に立とうとしたら、その高さにもよりますが、努力が必要になります。
 高ければ高いほど、蹴落とす事を考えなければ、努力量も増えるものです。
 しかし、アグネスは偏った教育を受けている程度でろくに努力をしていません。
 当然皇帝としての能力はないわけです。
 アグネスが決して無能というわけではなく、成功するしないは本人次第であり、努力や苦労もせず皇帝になっても報われないし、人一倍努力すれば成功もする。

 だから、祖父の言われたまま覇道を進むと、ゲーム本編の表ルートのエンディング(破滅)へ進み。
 祖父の遺産(国家)を失い、己を反省し、努力を積み重ねたらゲーム本編の裏ルートのエンディングへと進む。
 なので、覇道を進む事は破滅への道として描いているつもりであり、ヴェルナーがアグネスを皇帝にしたくないのは、それを回避するためでしたが、それが伝わらなかったのは自分の技量不足であり、話を書く難しさを実感しました。

 望まれないまま、書き上げていいものかと悩みましたが、最終的には書き上げてよかったと思います。

 最後まで読んでくださった方、ブクマをつけてくださった方、レビュー、感想を書いて下さった方
 思うところもあったかもしれませんが、本当にありがとうございました。
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