2018年12月23日 (日) 01:40
今回は時事的な話が絡みます。
皆さんも既に昨日辺りから報道等でご存知かとは思いますが、海上自衛隊のP‐1対潜哨戒機が韓国海軍の広開土大王級駆逐艦から、数回に渡り射撃管制レーダーの照射を受けるという事件が発生してしまいましたね。
リアルの安全保障問題に関わる重大事件をネタにするのも何なのですが、これが拙作の八洲と一体どういう関係があるのかというと……実は今回の照射事件に用いられたと思われる「STIR‐180」という、オランダ製の射撃管制レーダーを八洲も多数搭載している設定なのです。
このレーダーは主に対空目標に対して艦砲を撃つ際の射撃管制に使われるのみならず、全飛翔航程ないし終末誘導時にセミアクティブ誘導を用いる艦対空ミサイル(SM‐1MR、SM‐2MR、シースパロー、ESSM等)を撃つ際に目標に対して誘導電波を照射するイルミネーターとしても使える機種で、八洲では砲管制レーダーと艦隊防空ミサイルも誘導可能なイルミネーターを兼ねられる便利さから合計八基を積んでいる設定としています。
八洲が対空戦闘を行う際はOPS‐24Bで捜索・捕捉した目標に対して、STIR‐180が主砲・副砲・SAMの射撃管制を担う感じになります。
ただ、今回の哨戒機照射事件が実際に起きて日韓間の外交問題になっている以上、今までマイナーだったこのレーダーは事件の真相が明らかになっていくにつれて、海自のP‐1を照準した曰く付きのレーダーとしての悪評が定着してしまうのではと個人的に心配しております。
そこでなのですが……もし皆さんの中に「海自の哨戒機を危険に晒したレーダーが作中で活躍するシーンは読みたくない」という方が何人かおられる様でしたら、作中で描写する前に八洲の射撃管制レーダーからSTIR‐180を外す事も検討させて頂きます。
もしSTIR‐180から変更する場合は些かのスペックダウンを承知で、艦隊防空ミサイルの誘導には使えない以外は概ね同様の機能を有する国産のFCS‐2‐31への置き換えを考えています。
どうぞ皆さんの忌憚の無いご意見をお寄せ下さい。
以下追記
23日頃からの報道によれば韓国側も射撃管制レーダーに付いている光学カメラを作動させた事は認めている様ですね……
やっぱり問題のレーダーはSTIRの事だったみたいです(泣)
それから……八洲にSTIRを搭載した理由の一つを思い出しました。
実はSTIRの原型に当たる射撃管制レーダーにWM20シリーズという機種があって、その内のWM25に関しては海自でも退役したしらね型護衛艦で採用していた事があった様です。
しらね型がシースパローを運用するに当たって、当時はFCS‐2がまだ開発中で就役に間に合わない代わりにWM25を輸入したらしく、確かに改装前のしらね型の画像を観ると卵形のレドームを持つWM25がMACK部にあるのが判ります。
なので、もしFCS‐2シリーズが開発されていなければ、海自でもSTIRがむらさめ型やたかなみ型のイルミネーターとして採用されていたかも……というifを勝手に想像して、八洲でOPS‐24Bと組み合わせてみた感じですね。
SM‐2MRを発射出来るたかなみ型……強そう()
フォークランド紛争でシェフィールドや民間の徴用船を撃沈したり、スタークの件があったイラン・イラク戦争でタンカー撃沈に使われたり……