2015年12月31日 (木) 10:51
アキトが呼び出されてから直ぐに一樹がやって来た。
「智也、調子はどう?」
「絶好調だよ。今すぐにでも実践でこの力を試したい。」
「えー、わざわざ危険なところに行きたいとは思わないよ。」
「大丈夫だって。お前は後衛で俺の援護なんだから。それにお前だって特殊武器あるんだろ?」
「まあ、あるけどさ... 」
「なら俺は敵の殲滅よりも、お前を守ることを念頭に置いて戦うよ。それでいいだろ?」
一樹は少し顔を赤くして、うつむき頷いた。
「智也」
アキトが戻ってきた。
「早速だが実践だ。」
「うおっ、マジで来たぞ。」
「内容はドラギスの王の殺害。反旗を翻したドラギスの側近と手を組むことになった。」
「マジか。ドラギスも荒れてたからな、政治的に。その任務って一樹も行くのか?」
「ああ。というか俺達は王国に入って恐らく他にいる能力者の殲滅。その他の兵はこちらの兵で応戦する。」
「あの... 。ドラギスってけっこう遠くないですか?」
「ああ、それは外にいる空間移動の能力者に任せる。他に質問は?」
俺達は首をふった。そして外に出ると凄い光景が目に入った。他の班の部隊も含め約100人ほど集まっていた。俺達裏家業の活動では多すぎる数だ。
「それでは総員魔方陣に入れ!今からドラギスの門から500メートル地点へ飛ぶ!」
アキトの声に従い、全員が魔方陣に入った。そして目の前が真っ暗になったと思えば、次の瞬間目の前には巨大な門が出現した。
「敵軍出現!全員討ち取れ!!!」
王国内からの声が戦いの火蓋をいきなり切り、大量の兵士が押し寄せる。