2018年05月01日 (火) 17:54
これもすべて、目を通していただいている皆様があってこそでございます。
今でも、この機能なんだろう? と、思いながら華麗にスルーしているあれやこれ笑
投稿を始めた当初は、10回くらいで終わるんじゃないかな。と、かなりの見切り発車で、さっさと最終話を書いてしまったという無頼っぷり。
本人も、ここまで登場人物が増えていくとは思わなかった。
でも、ゲームは沢山の人たちとワイワイやるのが楽しいですから。
フレンドさんたちに恵まれるかどうかで、長く居ついたり、終わってしまったゲームでも、いい思い出が沢山残ってたりします。
まぁ、困惑や恐怖体験みたいな、なかなか衝撃的な出会いも、中にはあったりしますが。
喉もと過ぎればで、現在はオブラートに包んでネタにしています。
本当は、短編か何かを書ければよかったのですが……。
本人のキャパ的に無理でした。申し訳ありません。
■MMOあるある■
ネトゲ引退すると言って去った人とは、だいたい別ゲで会う。
↓ おまけ ↓ 79話の直後です。
アデライードの検証癖が遺憾なく発揮されている頃。
死に戻ったプレイヤーや、参加はせず後から結果を聞こうと待っていたプレイヤーたちで、三国のどの首都もごった返していた。
遺品箱を取りに戻るため玄関口へ急ぐ者。所有権執行まで時間的猶予があるため、少し休憩してから向かおうとタヴァンに入っていく者様々だ。
都市部のそんな喧騒とは裏腹に、閑散とするザフの村を拠点設定していた<スケアクロウ>の人間たちは、村の集会所といえる広場に集まっていた。
<ポーラスター>からの要請を受けた段階で、彼らは神殿祭当日はフロイデに向かう前に拠点変更を行うよう申し合わせている。万が一の事態を考えてのことだったが、その判断は結果として功を奏した。
「参ったな、アレなんだよ」
到着順に宿屋から出てきたメンバーは、口々に文句を垂れながら広場へと向かい歩いていく。
今回、参加したメンバーの帰還が確認されたところで、再度フロイデへと移動する予定だ。
「映画としてみるなら胸熱展開だけど、自分が蒸発するってーのはなぁ」
「本日、二度目のご臨終ー。グリム・リーパーさんオッスオッス」
家畜を放牧するための囲いに腰掛けているグリム・リーパーを見つけたプレイヤーが、笑いながら手を振る。
「ノーカンでオナシャス」
クラメンの煽りに乗っかりながらもグリム・リーパーは華麗に受け流す。彼だけではない。このクランのメンバー同士の会話は、いつもこんな感じだった。
それぞれにクランの特色というものがあるが、彼らは大味だ。
<スケアクロウ>は、男女比が10:0に近い。
近いという曖昧な表現になるのは、見た目だけなら10:0で男性しかいないからだ。
寡黙な孤高の戦士の中身が主婦だった。なんてよくある話で、<スケアクロウ>は、ほぼ筋肉の絆で結ばれている人間の集まりだった為、見た目と中身がイコールで結ばれていようがいなかろうが、筋肉を愛するプレイヤーならばすべてを受け入れた。
彼らは、筋肉以外に興味がない。程度の差はあれ、自分のフェチズムを全開にしてもひかれない。寧ろ、率先してノってくる。
「風邪のひき始めには筋トレ」
「筋肉は嘘をつかない」
「筋肉こそ正義」
そういった趣味に傾倒している人間にとって、遺憾なく筋肉について語り合える最高の仲間たちがそこにいた。
筋肉を鍛えるものは、ストイックな生活を送るものも多い。筋肉を愛し、筋肉に愛されるため、日々の努力を積み重ねる。
そう、そんなストイックな気質をもった人間が、ゲームをすればどうなるか。
一切の無駄を省き、最高のポテンシャルでバトルに挑む。
常に自問自答し、筋肉と語り合う。この数値が最高か、まだ先があるのではないか。
効率は、筋肉を極めた先について来る。
『 見 敵 必 殺 !! 』
エネミーを全てなぎ倒し、雄叫びとともに進む彼らは、武闘派クランとされていた。
中身はただの、脳筋である。