2018年10月09日 (火) 01:50
久々に小説に役立つ割烹さんですよ。
さて、拷問とはなんぞや、と言う所から。
ざっくばらんに言うと「ボコって情報聞き出そうずwww」です。
人間とは、非常に痛がりな生物でありまして、痛みに対する嫌悪感が、これまた他の生物よりもずっと強いのです。
他の生物は攻撃を受け、痛みを感じると、すぐさま逃走へと移るのに対し、人間は許容範囲を超えた痛みを感じると、動けなくなる位には、痛がりな訳ですな。
して、その痛がりな特性を有効活用したのが、拷問と言うバカバカしい行為なのです。
で、この拷問。
情報を得る手段としては、不確実な上に、結局情報の裏取りをしなくてはならないので、コストパフォーマンスから見ても、すっごい微妙な手段であります。
なんで不確実か。
そら単純に、人間って嘘吐きますから。
苦しい事から逃れる為に、情報を吐いたとしても、嘘である可能性が高い。
そもそも、捕まるようなお粗末な人間に、正確な情報なんて渡さんのですわ。
はじめっから知らない事を、痛めつけて聞き出そうとすれば、そりゃ適当な嘘も言いますよ。
で、その情報を聞いてしまったのならば、調べない訳にもいかない。
調べて嘘だったら、また拷問して、口を割らせないといけない。
これもう、すっごい手間な上に、捕まえた奴が知らないだけだったら、ただ無駄に時間を消費するだけなんですな。
不確実性は、これで理解していただけたかと思います。
で、コストパフォーマンスについて。
こりゃもう単純に、捕虜の食糧+拷問中の医療費がかかります。
殺さないように効率的に痛めつける、となると、専門の道具と医療の専門家が必要になりますな。
それの費用もかかりますし、閉じ込めておく独房なんかも必要です。
それだけじゃなく、吐いた情報の裏取りも必要な訳です。
基本、情報を調べる行為と言うのは、人海戦術しか手段がないのです。
敵国に潜入できて、敵国内で情報を探れる程のスパイがいなくては意味のない行為ですし、それを湯水の如く消費しなければ、情報は手に入りません。
アメリカのCIAが人的諜報から、電子諜報に切り替えたのは、そんな側面もございます。
パソコンから侵入するなら、大量の優秀なスパイなんていりませんからね。しかも消耗しない。つまり安い。
話を戻しますと、そんな大量のスパイを運用するなら、裏取りなんて事はさせずに、直接探った方が手っ取り早い上に、費用は一緒な訳で。
こうなってくると、拷問なんて廃れてしまうのですな。
これが拷問の基礎知識です。
やっても意味なんてありません、時間の無駄です。
正確な情報が出てくる事もありますが、宝くじの方がまだ可能性があるレベルです。
さぁ、これで拷問するなろう小説を馬鹿にできるようになりましたね。