2012年09月23日 (日) 18:39
早苗「崩れゆくラ・グラミスの向こうで、憎しみと正義がぶつかり合います。 平和の祈りが、英雄を蘇らせるのでしょうか。 昇天していった魂が、エデンへと導かれるのでしょうか。 最終回、機動戦士ガンダムAGE『長き旅の終わり』 見て下さい!」
にとり「最後の最後にパロディかよ!」
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とうとう、ガンダムAGEも終わりの時がやってきました。
ここまで見てきた見としては、感慨もひとしおでございます。
元はといえば、ロクに更新もされない活法を腐らせないために始めたこの感想もこれで終わりかと思うと、寂しくなります。
とはいえ、最後までゆる~くやっていくとしましょう。
ということで、最後のネタバレ注意と共に、どうぞー!
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ものすごい駆け足な感じではありましたが、綺麗には終わったと思います。
終わったと思いますけど...
鳴り物入りで登場したラスボス、ゼラ・ギンス。
唐突に現れた新キャラとはいえ、イゼルカントの思想を受け継いだ強敵になると思いましたが、まさかあっさりシドに取り込まれるとは...
いよいよもって登場する意味がありませんでした。
ラ・グラミスを崩壊させるだけならそれこそシドだけでよかったわけだし...
これなら彼を出さずに普通にイゼルカントを搭乗させた方がよかったと思うんだけど。
そうすれば、彼との決着だってもっと納得できる形で付けられたでしょうに。
プラズマダイバーミサイルを発射しようとするフリットを止めるキオ達。
ヴェイガンの人達も頑張ってるというのは分かりますが、そのヴェイガン側のキャラクターがほとんど死んでしまった以上、『なにを今更...』って感じがしてしまいました。
やっぱりゼハートが生きてた方がよかったと思うんだけど...
数々の迷いが湧き出てくる中でここまできたキオの不殺の精神にも、ロクな応えが提示されないまま...彼がやってきたことは結局なんだったのでしょう。
まぁ、キオの優しさが最後にはフリットを救ったってことでしょうか。
死んでいった者達の声を聞くシーンは、中々に感動的でした。
もっと早くこの声を聞いていれば、フリットもあれほど荒むことはなかったと思うと、ある意味哀しいシーンでもありました。
ユリンだけか...?と思ってたら、しっかりグルーデック達も、さらには母親まで出てきてくれたし。このシーンはホントにガンダムAGEの最終回にはふさわしいと思いました。
その後のシーンも、本当の彼の魂が蘇ったような勇ましさ。久しぶりに格好良いAGE-1を見ることができました。
けど、連邦とヴェイガンが協力するシーンなら、やっぱりゼハートが(ry
シドとの決着のシーン。
いきなり出てきた新装備がロクに撃たれることなく潰されたとかそういうことはもう無視して、どうも終始、最終回というよりも、中盤か終盤のワンシーンみたいな感じでした。ガンダムらしい思想のぶつかり合いとかもなかったし。それこそホントに、アクションゲームの強い中ボス戦ぐらいの。
結局三機のガンダムで力を合わせず、キオひとりで戦ってたし。
でもまぁ、この最終回は、フリットとキオ達、別々の主人公の考えに決着をつけるためのものだったんでしょう。そこに他の思想を加えてはいけないって意味では、ラスボスがあんなヤツってのも悪くはなかったのかもしれません。
三人の主人公がそれぞれの意地をぶつけあう最終回って、そう考えると物凄い珍しいアニメだったんだなぁ、これってw
ひとまず、シドも無事撃破してめでたしめでたし。
その後の展開がご都合主義極まりないものなのも眼をつぶるとして...
しかしながら、ヴェイガンの様子がまったく見えなかったのは正直残念でした。長い戦いが終わり、マーズレイという呪縛から解き放たれた彼らがどうなったのかを見たくてここまで視聴し続けてきたっていうこともあるのに、ただ『まぁなんとかなりました』で済まされてしまったようで、もういたたまれない...
散々、『火星の人達も頑張ってる』って言われてきましたけど、スタッフ的には、ああいう台詞を言わせるためだけの都合よく作られた敵ってことで、蔑ろにされてたんじゃないかとあらぬ疑惑に駆り立てられて、怒りさえ覚えそうです。
ゼハートを生き残らせて、アセムと一言でもいいから何か語らせるか、ルウかディーンが生き残って地球に降り、『ここがずっと夢見てきたエデンかー!』と感極まるようなシーンがちょっとでも入ってれば、それだけでよかったのに...
いや、もうホントに静止画一枚だけでよかったのに...
この際なので遠慮せずに言いますが、とりあえず終わらせとけばいいっていうスタッフの魂胆が錯視されるような気分です。今まで築きあげてきたものはなんだったのかと...
そしてやっぱり空気だったヒロインw
もうイヤ...
フリットは銅像になってよかったね。
最後の最後にいいことすれば、途中で何やっても許されるってことか...
世の中の独裁者の皆さんは是非参考にして、後世の歴史書に英雄として名を残しましょうね♪
まぁ、めでたしめでたしと言えば確かにそうです。
なんだかんだいって、この一年間楽しませていただきました。
個人的にはウルフさんやら魔中年やらフラムちゃんやらと魅力的なキャラが沢山いましたし、グルーデックの復讐劇や、アセムやゼハートの友情、ヴェイガンの兄弟とキオの、温かみの中に悲哀を感じる交流など、良い展開もたくさんありました。
話数が進むにつれてグレードアップしていく作画、タイタスさんやスパロー兄貴、ダブルバレット大先輩など、ケレン味溢れるアクションで楽しませてくれたガンダムAGEとAGEシステム。
それぞれの主人公がそれぞれの戦争を体験し、それぞれの想いを抱き、ぶつかり合う。三世代という難解な要素を、限られた尺の中でなんとか描ききったことも素晴らしいことだと思います。
もしかしたら、この最終回にしてもこれまでにしても、ガンダムシリーズということで、神経を尖らせすぎていたのかもしれません。
全てが終わって落ち着いてみると、この作品を見続けてきた時間は、決して無駄ではなかったと思います。
いい作品でした。
いろいろ言いたい放題言ったけど、スタッフの方達も今までお疲れ様でした。
...でもやっぱりゼハートは(ry
まぁ、とにかく、次なるガンダムシリーズに期待します。
そういやTHE ORIGINのアニメ化もあるし、富野監督の新作、Gレコもそろそろ本格的に制作開始しそう。
...こりゃ、新しい楽しみはすぐにできそうだわw
※
妖夢「幽々子様。 また新しいお客様ですよ」
幽々子「えぇ~...ゼハート・ガレットさんに、フラム・ナラさん」
妖夢「あ、もうひとりいます。フェザール・イゼルカント様です」
幽々子「先に来た人達から話は聞いてるわよ~。いままでご苦労だったわねぇ。 ま、しばらくの間ゆっくりしていきなさいね~」
終わりよければ全てよしという言葉がありますが、今回は終わりが悪かったせいでこれまでのことがみんななかったことになってしまった、って感じでした。
正直これまでのストーリーは、個人的には、この最終回を楽しみにさせるだけのものがあったんですが、最終的にその期待に応えてくれたかというと、う~ん...といったところです。
でも、僕としてはこの作品は、突っ込みどころ満載だけど楽しめた作品でした。
なんだかんだいって、AGE独自の作風というのもそれなりには出せていましたし、新しい試みとしては悪いものではなかったと思います。
後は本業のアニメ屋さんが作っとけば、もっと...ねえw
Gガンダムも00もそうですし、思えば平成に入ってからのガンダムはそれぞれ、ある意味では『ガンダムらしさ』から抜けだして新しい何かを取り入れようと、いろいろ挑戦していたのかもしれませんね。
各作品に魅力があります。このAGEにだってそれはあったと思います。
次のガンダムはどうなるんだろうと今期待できるということは、ガンダムAGEも失敗作じゃなかったと思ってもいいんじゃないかと思います。
AGEのMSのデザインってなんだかんだいっていいのが揃ってるんですよねぇ。
MSVでいろんな機体が出れば面白いのに...w