2016年11月16日 (水) 09:35
まずは形から入りましょう。
すなわち、ファイルを準備するところから、私なりのやり方を説明します。
以下のファイルを作ります。
・着想
・キャラクター
・設定ファイル
・本文(白紙の本文と、各話の本文)
・メモファイル
・構成
それぞれについて、説明します。
■着想 ファイル
着想を書くファイルを作ります。
Microsoft Word《ワード》で作ります。アウトライン機能を使うのが便利です。あるいは、テキストファイルで作り、箇条書きで書いていっても良いです。
まずはこの着想ファイルに、作品イメージを次々書いてゆけば良いです。
テーマや、あらすじ、全体の5W1Hや、キーワード、タイトル案、エピソード案、などなどを書きます。
■キャラクター ファイル
キャラクター設定を書くファイルです。
Microsoft Excel《エクセル》で作ります。テキストエディタでも良いです。
項目の例は、名前、呼称・口調、モデル、外見的特徴・服装、目的、長所・短所、外見年齢・性別、職業・種族、備考欄……などですが、最低限のみで良いのです。
それはつまり、名前と備考欄。
モデルというのが、私にとっては有用でした。ここで云うモデルとは、参考となる既存のキャラクターや人物のことです。それは、既存のアニメキャラクターであったり、映画俳優であったりします。
モデルなんて設定したら、キャラクターが、モデルのそっくりさんになってしまうのでは?
そう思われるかもしれませんが、私の場合には、なぜか、そうはならないようです。年齢や性別を変えるからかもしれません。
はじめはモデルの影響を受けまくっていても、少しずつ独自性が、にじみ出てくる。そして気づけば、モデルとは似ても似つかないキャラクター像になっています。
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肝心なことを云っておきますと、人間性は設定では作れません。人間を履歴書で作れないのと同じです。
キャラクターの人間性を深めるには、そのキャラクターの言動を、繰り返し想像してゆくことです。
■設定 ファイル
キャラクター設定以外の、設定を書くファイルです。これもExcelで作っています。
場所関係を把握するために、地理的な設定を書いたりします。
地図を描いておくのも良いかもしれませんね。
ファンタジーやゲームものなら、魔物・魔法・アイテム・武具などのデータを書きます。
その他、雑多な設定も、その都度、箇条書き、項目別に書きます。
設定は、作りこみすぎないように注意します。はじめは無設定でも良いくらいです。
■本文 ファイル
本文を書くファイルです。私はWordで作ります。以前はテキストファイルに書いていました。
本文ファイル名は、通し番号にしています。
“001.docx”,“002.docx”,“003B.docx”,“004C;初戦.docx”などです。
基本的に番号は話数を表します。そして続くアルファベットが、改稿の回数です。そのファイル丸ごと書き直すたびに、アルファベットがA,B,C,D…と変化します。
セミコロン;に続く文は、内容を表す文です。
そのほかに、“白紙.docx”を用意しています。
これは、本文ファイルの型です。これをコピーして使っています。
この白紙ファイルそのものは、フォントサイズやファント種類、題名や、要約、まえがきや、あとがきを書くスペースを設けたり、などの、書きやすくする工夫をしたものです。
他に、閑話や、挿話を、別に作ったりします。
“閑話01.docx”,“挿話01.docx”
閑話は、無駄話、転じて、メインストーリーからは離れた、サブストーリーまたはサイドストーリーのような内容です。
挿話は、後々メインストーリーに組み込むものを、とりあえず思いついたから、先に書いた、というものです。
■メモ ファイル
メモするファイルです。これはテキストファイルで用意します。
着想には物語内容に関することを書きますが、それに漏れた内容などを、こちらに書いたりします。
創作中に思った事柄なども書きます。創作方法について気づいた点などです。
人によっては、着想ファイルとメモファイルの、どちらか一方だけ用意すれば良いのかもしれません。
■構成 ファイル
このファイル名が悩みました。前はプロットというファイル名にしていました。
Wordで作り、アウトライン機能を用いています。テキストファイルでの箇条書きでも代用できるでしょう。あるいは、「Vertical Editor」というフリーソフトも便利です。
この構成ファイルには、場面別の要約(各あらすじ)を、書いたものです。
物語全体を把握するのに使います。全体的なストーリー編集にも使います。
内容の例は、以下の通りです。
・町へ行く
・家を買う
・賞金首を知る。
・ダンジョンに潜る
・魔物を味方につける
・賞金首のアジトへ
・魔物を使って戦い、倒す。
・捕えられていた奴隷を助ける
全体をざっと把握するのが大事ですので、書き込みすぎてはいけません。
うまく要約して、短くするよう努めてください。でなければ、話の流れを確認するだけで疲れてしまい、小説を書くのは大変だと筆を折ってしまいかねません。