2025年05月19日 (月) 02:38
感想でいただいたコメントで、ちょっと触れたほうがいいかなーとも思ったので。
アデリーナ(辺境の陪臣伯爵家の令嬢)の罪について。
公には裁かれません。罰をうけることもありません。一応、生涯王都出入り禁止にはなりますが、陪臣の伯爵家の娘なので、そもそも王都に出る必要のない貴族ですから、大したペナルティにはならないですかね。
アデリーナがやったことは、イシドルにすり寄って、セラフィマが嫉妬して苛めたーと讒言したこと。
セラフィマが注意や警告していたことを、拡大解釈して嫉妬して常よりも陰湿で厳しいに違いない、じゃあ苛めだ!と思って言ってますので、本人としては嘘はついてない。
これでイシドルがアデリーナに恋慕しセラフィマと不仲になり、本気でセラフィマと婚約破棄したのであれば、王家と公爵家の婚約を壊したとして処罰されたでしょう。
しかし、イシドルは本気でセラフィマと婚約破棄する気はなく、アデリーナと婚姻する気も側室や愛妾にするつもりもありませんでした。飽くまでもアデリーナの言葉を都合よく解釈して、嫉妬されてると思って、縋り付いて欲しくて婚約破棄を告げるという試し行為をしたわけです。
その試し行為をしたことが王家と公爵家で問題視され、王位継承権最下位という処罰が下されました。
王家としてはアデリーナがしたことは一つのきっかけだったかもしれないけれど、アデリーナがいなくても同じことをやらかしただろうと容易に想像がついているので、アデリーナ及びその実家・その本家(もしくは主家)への処罰はしていません。
イシドルが最終的に『辺境の陪臣伯爵家』に婿入りしてますが、アデリーナのところではありません。地方と中央の認識の差を埋める、相互理解を図るといった役目を負って婿入りしてます。辺境の陪臣貴族令嬢と仲良くしてたんだから出来るよな?って感じで。
アデリーナは卒業後地元に帰って、伯爵家の家臣とか近隣の子爵家か男爵家に嫁に出されたんじゃないかな。親としては公爵家に睨まれてると思うでしょうし。実際には公爵家サイドは道端の小石程度の認識でしょうが。