2021年06月01日 (火) 02:32
本文に書けなかった設定をここに書いておきます。知りたくない人はブラウザバックしてくださいね。
あと、一番最後に主人公の成長後のイラストを追加しました。見たくないよ、という方はスクロールしすぎないようご注意ください。
まず、世界観。タグでなんとなくわかるとは思いますが、超能力が普通に存在する世界です。予知みたいなすごいやつから、ぬいぐるみに変身する、みたいな意味わからないやつまで何でもあります。99%の人が何かしらの能力を持っている設定。
そして、それらの能力は遺伝します。ただし、なんとなく方向性というか系統が似てる感じで、全く同じ能力、というのはそういう家系でもない限り珍しいです。そこそこ(30%)くらいの確率で全く違う能力の子供も生まれるので、あんまり気にされてないです。
次に、主人公のいた場所。わかりやすく言うと「悪の研究所」みたいな、あくどいことをやって儲けている場所です。当然違法行為ばかり。
主人公の母が誘拐されたのも、便利な転移能力持ちが時々生まれる家系だったから。なお、本編では一切出てこないが、嫌がる母を連れていって、警察突入時にも母を人質にしようとした「あいつ」は、生物学的に言えば主人公と悠里の父親。能力はアイテムボックス(ただし容量は二リットルのペットボトル二本くらい)。
空が転移とかしてたのに見つかっていなかったのは、能力が発現した当初、見ていない周囲を知っていたことから探知系の能力だと思われて興味を持たれなかったからと、あの子(凛音)の入れ知恵があったから。おそらく凛音に教えてもらえなかった場合、研究者に気づかれて母を人質に取られ、洗脳の上で便利な道具として使いつぶされていた可能性が高いです。
あとは、主人公の家系。空はフルネームだと家神空(やがみそら)といい、代々神を祀る家の子です。家神家の直系の子孫たちには「青と緑が混ざったような不思議な瞳」という特徴が現れるため、空を見た和菓子屋の店員はすぐに行方不明の結(空の母)とつながりのある子だと理解しました。
また、家神家の祀る神は、もともとは家神家の人間であった存在です。空間を把握し支配する、という能力を持っていた彼らは、強すぎる力に肉体が耐えきれず、意志だけになって子孫たちを守っています。ただし、転移能力(空間支配の派生)、という目立つ能力が遺伝していると知られた子孫たちは、さまざまなところからその血を狙われて数を減らし、現在は本家のみが細々とその血をつないでいます。
神様の能力はすごそうなのに、なぜ子孫たちや結を守れなかったのかというと、彼らは現実に干渉する媒体になる体を失っているため、能力を繊細に使うことが難しく、また、台風などの災害から子孫たちを守った直後など、消耗している状態だと眠っていたりするためです。
ちなみに空の祖母は、家神家の長男と結婚した女性で、能力は占い(的中率20%)。空が訪ねた日は、ないよりはまし、という程度の占いに従ってお店から離れた場所で結の情報を探していました。はずれの方だったようです。
最後にちょっと詳しめの登場人物設定。
空は女の子だが、母に言われたので一人称は「ボク」。ママのことが大好きで、ママの言うことはほかの誰に何を言われても絶対に変えない。着ているものはママの手作り。フリルなどをたっぷり使ったブラウスなどをよく着せられています。能力は空間支配。
結は空と悠里の母親です。十八歳の時に誘拐され、このお話の時点で二十三歳。娘たちをかわいがっているが、どうしても悠里が男の子ということを受け入れられず、女の子だと言い聞かせて育てていました。重度の男性恐怖症。今後カウンセラーの元へ通って改善したいと思っています。アニメやマンガの影響を受けた結果、料理や裁縫が得意。もともとわりとオタク気質だったのが、研究所に閉じ込められて以降、空を着せ替え人形にすることで不安な気持ちを慰めていた。能力は自分と所有物にのみはれる結界だが、鍛えた成人男性が全力で数回殴るだけで壊れるほどもろい。
悠里は空の妹(弟)です。まだ二歳児なので今回のこともよく覚えてはいませんが、なんとなく居心地のいい場所に変わったことは理解している。能力は血のつながりのある人物の、一分以内にとってはいけない行動がわかるという限定的な未来予知。
蛇足だけど、実はこの短編、最後に空が自分の力の源から帰ってくるまで、「ボクは」って一回も使ってない(はず)です。空はぼんやりしてる上に、周りの空間も把握していて自分との境界があいまいなので、「自分」というものがあまりはっきりしていないイメージ。力の本質を理解して、境界が多少はっきりした後半になって初めて「ボクは」というように自分を出せるようになったのです。
イラスト↓
空成長後
ひとまずこれくらいかな?また書いてない設定思い出したら書き込みますね。