魔神と神々を相手に戦った伝説の拳鬼・魔人王ヴェルムドォルが、老魔導王ゼノンに封印され200年の時が過ぎた。
封印を破り現世に舞い戻った彼は、早々に部下と恋人に裏切られ重傷を負い、人界の辺境へ逃げ落ちる。
落ちぶれて十連ガチャとフィギュアを下から覗く怠惰な日々を送るヒキニートと化したヴェルの元に、一人の少女が現れた。
「わしは、おまえの終生のライバル、魔導王ゼノンの生まれ変わりじゃ!」
そう告げて、魔導王のフリをして彼を立ち直らせる為の「お嫁さんごっこ」を開始する少女、北方の国ポラスの大貴族のご令嬢メルティスだったが、彼らの前にかつての因縁が山ほど押し寄せて来て――
魔人王は、もう一度最強の拳を振るい全ての敵を殴り飛ばす。かわいい嫁といちゃいちゃする為に。