『象徴化(シンボライズ)現象』
それは、異能の体系の一種。
能力者たちはそれぞれが抱く刻印で世界をフィルタリングし、時として法則を超越し、物理世界にさえ影響を及ぼす。
ちょっと気取った十六歳の女子高生、楢柴改(アラタ)には、ありとあらゆる事物の接続が、『交錯する炎』として視ることができた。
その能力でもって政府公認の暴力者集団『吉良会』に所属する彼女は、危険視されながらも同時に将来の幹部候補生として嘱目されていた。
そんな彼女の前に、同じく『象徴化現象』の保持者が現れる。
『ワンズ』
『スラッシュ』
『ハニー』
『マーチャント』
コードネームで互いを呼び合う四人の若者たちは『アルカナS』を名乗り、義賊的殺人をくり返していた。
一線を越える彼らと、あくまで常人たらんと線の上で踏みとどまるアラタ。
それぞれの世界観を持ちながら、北陸の一都市を舞台に繰り広げられる彼らの戦いは、それらの思惑を超越して、戦火を拡大させていく。
脱ぎます。着ます。コスプレします。変身します。女の子同士がいちゃつきます。
そんな現代ダークファンタジーです。