※『悪女エリザベートによる軌跡』に修正版がございます。そちらをご覧頂くことをお勧めします。
アーネスト・クラインの祖父テオフィルの葬儀の日。雨の中、ウルストラ・ベンゼンは王太子ラディスラウムと出会った。王太子と男爵令嬢、身分としては釣り合うはずがないのに、のちに二人は惹かれ合っていくことになる。それが後に、王国に大きな混乱をもたらすことになるとは、本人たちはおろか誰も予想だにしなかった。
ドワルド侯爵による反乱は、長引くことなくラディスラウムが鎮圧した。そしてウルストラは、養子となったエイチンク伯爵家でラディスラウムの婚約者としてふさわしくなろうと勉強に励んでいる。そんな中、ラディスラウムがエイチンク家を来訪することが伝えられた。
※本作はシリーズ『とある王国の物語』の五作品目になります。先に短編『貴方が私を悪女と呼ぶのなら』を初めとした四作品をお読みください。