「私は、ただ私として生きたい」
名を持たない少女は、水穂国(みずほのくに)に厄災を及ぼす荒ぶる神が依りついた「神依りの巫女」として、小さな島に一人きりで生きてきた。
しかし十七歳になったある新月の夜、供物を捧げにきた神護り(かみまもり)によってある事実を知らされ、島を脱出する。
逃亡中、長い黒髪と深い闇のような目を持つ謎の青年、由良(ゆら)に助けられハルと名付けられた少女は、やがて自分が背負う重すぎる運命を知ることとなり――
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「魔法のiらんど」さまにも投稿しています。(タイトルは「水穂国事変 神依る巫女の反逆」)
魔法のiらんど大賞2022 最終候補作品に選出されました。