イケメンでもなく顔が悪いわけでもなく、特にこれといった特徴のない平凡な少年三谷海斗。だが彼は両親に愛されてなかった。授業参観はもとより家族らしいことは一切してもらったことがなかった。そしてある日両親の喧嘩のとばっちりで彼の短い人生を終えてしまう。彼は死んだと思われていたが、目覚めると彼が十五年間つきあってきた平凡な姿とは、似ても似つかない姿のだった。艶かな長く淡い青色の髪。水晶のように透き通る青い瞳。薄桃色の唇。陶器のようになめらかな白い肌。どこからどう見ようと紛れもなく少女の姿だった。しかもかなりの美少女。ところが彼にはその姿には見覚えがあった。
そう、それは彼の初恋の相手だった。