12歳にして世界最強の才能である【勇者】に目覚めた女の子リーヴェは、人類の宿敵である魔王討伐の任を国王から授かり、勇者パーティーが結成された。
メスガキ勇者 リーヴェ
要塞の如き戦士 バルボザ
不可視の暗殺者 エルゼム
冴えない荷物持ち アルム
明らかに場違いのアルムは、リーヴェの希望でパーティーに入れられた本当にただの荷物持ちである。
リーヴェのアルムに対する当たりは強く、ことあるごとに罵倒されてきた。
「ざぁ~こ! 使えないお兄ちゃんなんか勇者パーティーに要らないから!」
このようにアルムにパーティーから出ていけと言うのも日常茶飯事だった。
しかし、今日のアルムはいつもと対応が違った。
「そうか……じゃあ、俺は勇者パーティーを抜けるよ……」
「えっ、あっ……本当にパーティーから抜けちゃうの? そんなつもりじゃ……」
こうして勇者パーティーを去ったアルムだったが、実はこれには事情があった。
「バルボザは帝国の貴族の息がかかった監視役、エルゼムはリーヴェを殺すために魔王が送り込んだ本当の意味での”暗殺者”だ。リーヴェの元を離れるのは心苦しいが、完全に危険を排除するには元を断たねばならないな」
こうしてメスガキ勇者リーヴェを守るために、ただの荷物持ちだと思われていたアルムが動き出す……!
「このパンケーキはいつもどおり絶品じゃな! 我らが魔族の誇りじゃ!」
魔王の元へ行き暗殺者エルゼムを止め……
「おぉ! この声は我が盟友にして世界の救世主!」
変人エリスターレの協力をもらい貴族とバルボザのつながりを断ち……
果たしてアルムはリーヴェの平穏を取り戻すことができるのか!