亡き母は侯爵家の一人娘、父は隣国の元第3王子。お互いを守るため、不仲な振りをしていた両親だったが、母が死んで1年後、父が『愛人と娘』を名乗る母子を連れてきた。いるはずのない愛人母子は、愚王と王妃、そして隣国を占領したがる宰相の差し金だった……。
私と父は、母の名誉と我が家、そして父の祖国を守るために――家族を愛していない振りをした。
そして、父が愛人母子にぞっこんな男、私が高慢な娘を演じ続けたある日。
父の兄である隣国の王から、私たちに帰還命令が出て――
『愛するものを守るためには、愛していない振りをしなくちゃいけないの?』
――――――
※1話の部分のみです。第2話が書け次第連載版を投稿する予定……