これは、凡人たちのプライドを、天才が才能だけで打ち砕いていく物語である。
イラストレーターを目指していた高校生の少年、シズム。
彼はクラスの人気者に己の才能のなさを馬鹿にされた挙句、心を寄せていた幼馴染までも奪われたことに絶望し、自ら命を絶ってしまう。
そんなシズムを女神は哀れみ、言った。
「――チート能力を与えた上で、魔法の資質が全てを支配する世界へ貴方を転生させてあげましょう」。
努力の無意味さを思い知ったシズムが望んだのは、誰よりも強く、誰よりも偉大な魔法の才能であった。
「凡人も、努力を重ねれば天才に勝てる? そんな考えは幻想に過ぎん――圧倒的な才能の前には、努力など無駄なのだ!」