【PV8,000、ユニーク4,000達成しました!ありがとうございます!(2025年5月21日)】
今から10年前の新暦777年。
この年の7の月7日の雲一つない夜空に様々な色の流星が降り注いだ。
そしてその翌日、一瞬で世界は変わった。
世界各地に様々な謎の鉱石が突如現れた。
突如現れた鉱石はただの鉱石ではなく、熱を発する石もあれば光を灯す石等、様々なエネルギーを発する鉱石であることが聖なる都市にいるとされる神の代理・巫女様の言葉によって判明する。
そして流星の夜から一ヶ月後、この鉱石はこの世界の重要なエネルギーの一つと認定された。
人々は万能鉱石を"奇跡の石"と崇め【奇石(きせき)】と名付けた。そこまでなら良い話だ。残念なことにこの話はこれで終わりではない。
【奇石】が発見されていく中、極稀に体の一部に鉱石の様なものが生える者が現れた。それは【奇石】と同じものの様であり、最初こそ奇石を身に宿す万能者の誕生かと歓喜の声が上がる事となる。
同時に何故、身体から急に【奇石】が生えたのか。
人体に及ぼす影響も分からない、感染の危険性すら分からない事実による不安感は、歓喜より恐怖を煽る結果となった。この謎の病は後に【奇石病(きせきびょう)】と名付けられるが、未だその病について詳しいことは判明されず、患った者の末路さえ不明とされている。
だが、この世界で神の様に崇められる巫女様が発した言葉により、人々の恐怖は薄れることとなる。
『この【奇石】が一部の人々の体に現れた事にも全て意味がある。恐れるものでは無い、脅える必要は無い』と。その一言を皆が信じる程、この世界にとって巫女様は偉大な方とされている。
それがこの世界の現状で、この時の僕が知っている全てだった。
当時の僕は【奇石】のことを特に深く考えることも、原因すら深く考えることはなかった。
――――――彼らと出会うまでは。
これから語ることは新歴780年。僕の人生を変えることとなる出会い・初めてライラと出会った時の話。
そして、それから3年後の新歴783年。僕と彼ら《ミシラバ旅団》が初めて一緒に旅をした時の話。
――――――出会いと始まりの物語だ。
※2024/07/30 コンセプトアートを001話目に追加しました。