なろう道の異端を自認するヘンな作品、「恋のほのお」。そこに出てくる当時の和洋問わないヒット曲について、薀蓄語りたいだけの作者の駄文。読んでもトクしないのよ。

　時は昭和四十年代。青春を迷走する波多野啓次郎君の迷走度合いはたまに妙な方向に行き、時として時空すら歪ませ別の作品の登場人物を昭和の日本に呼び寄せたりしちゃうのでした。 　年末のドサクサに紛れた便乗企画なのです。

1970年5月、東京で大学生活を送る「僕」こと波多野啓次郎は、高校時代の友人である大貫恵子が婚約したとの報せを受ける。いったい僕の、この数年間とは何だったのだろう。ロック、野球、それに恋。学園紛争華やかなりし時代、追憶が東京と関西を駆け巡る僕らの青春譚、ここに開幕。

橋部 戸々里（はしべ ととり）は、 中学生になったばかりの自分に馴染めず、部活動すら決められないでいた。 そんな戸々里に、クラスメイトの欧紗路 玖玲菜（おうしゃじ くれな）は 「私と部活動しない？」と声をかける。 灰色だった少女の心の色が、変わろうとしていた。