『勇者を殺せ。残りのローンを支払うために』
45年ローンで念願のマイキャッスルを建てたばかりの国王アッサム。
勇者達が魔王を倒したというまさかの知らせに、彼は凍りついた。
穀潰しの勇者パーティが戻ってきたら国家財政は一気に火の車だ。
追撃のように国王の手元に届いたのは魔王城のローンの請求書。
所有権と一緒に魔王城の残り25年のローンまで背負うことになってしまった。
城のローンが払えなくなる!
城のローンが払えなくなる!(大事なことなので2回)
「どうしよう、この城のローンだってまだ45年も残ってるのに」
「王様、勇者達の死亡保険を使いましょう」
そして呼び出されたのはお城の図書室にいた司書ネテロ。
「なぜ私が?」
「だってお前、連帯保証人じゃん」
「えっ?」
「えっ?」
二つの城のローンを背負った国王。
いつのまにか魔王城のローンの連帯保証人にされていた司書。
男達の仁義なき戦いが、今始まる!
『背負うモノ(ローン)が大きくなるほど、人は強くなれるんだ』