彼は、神から『絶無の手』という能力を授かり、異世界に転移した。その能力は、手を翳し彼が認知したものを消す事ができる能力だった。彼は、生前の記憶が蘇る事を恐れ自分の記憶と感情を自らの手で消してしまう。
神は、その男の動向を注視していた。そして、その能力の危険性を鑑み、葬り去ることに決め、彼は、教会から異端者として追われる事になる。
人里から離れ、暮らしていた彼は、太古の昔から存在するヒュドラと戦う。しかし、いくら消しても蘇るヒュドラは、そんな彼の事を気に入り、一緒に付いて来る。
教会は、彼と同郷の人間を勇者召喚し、魔王共々彼を殺そうとする。
教会や勇者達に追われながら、彼は生きていく事になる。
絶無の異端者として……