幼馴染みを含む冒険者のパーティー。俺は誰よりも仲間に貢献していたはずなのに、ある日いきなり用無しだと追放された。
こうなったら、どこかの辺境でおもしろおかしく暮らしてやる! と、そんな風に開き直ったのだが、すべてはブラコンを拗らした妹の陰謀だった!?
「あはっ、超有能なお兄ちゃんが居なくなってパーティーはぼろぼろだよ。ざまぁ」
「お前のせいだろ!? お前のせいなんだよな? お前のせいだって言えよ!?」
「そうだよ?(きょとん)」
「ちょっとは反省しろおおおおおっ!」
風に乗って届くパーティー敗走の噂。しかも、パーティーの要であるアレン――つまりは俺を除名したのが原因だと、仲間達は嘲笑われている。
「みんな聞いてくれ! あいつらはなにも悪くない。悪いのは(妹を野放しにした)俺だ!」
「アレン……自分を追放した相手になんて寛大なんだ! それに引き換え、アレンを追放したあいつらはまったくもって度しがたい!」
「いや、だから違うんだって!」
「――お兄ちゃん、もう良いじゃない。みんな魔物に捕まったみたいだよ」
うああああっ、罪悪感、罪悪感がぁっ! 辺境でおもしろおかしく暮らしてる場合じゃないよ。助けに、みんなを助けに行かないとっ!