カゲルは黒衣魔法という特殊魔法の使い手である。
代々勇者を輩出している名門貴族の家に仕える一族の、最後の一人だ。
カゲルの一族は、黒衣魔法を使って、勇者となった主家の人間をサポートする役割を負っていたのだが、魔王討伐の旅の途中で死亡する者が多く、一族も減って、とうとう今ではカゲルが最後の一人となったのだった。
しかし今代の勇者となった主は、全く気づかれずにサポートしてしまう黒衣魔法使いのカゲルを、役立たずと判断し、追い出してしまった。
突然、一族の宿命から自由になったカゲルは、何をしていいか途方に暮れるが、魔族と人族との融和を目指し奮闘する少女と出会い、彼女を支えることに生きがいを見出すのであった。
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