遥か彼方の異界。時は995年。世界は二つに分かれていた。
一方は究極を目指す社会で、片方は伝統を維持する王政。人は前者を「新大陸」、後者を「古大陸」と呼ぶが、それらは造語に過ぎなかった。鉄のカーテンが降ろされたせいで、誰も向こう側の現実など知りもしなかったのだ。
そして同時に、世界中で奇妙な事件が相次いでいた。
新大陸では、アナログ技術が改めて普及し始める。それは科学の発展による、個人情報に関する問題が引き起こした現象。
古大陸では、負の感情の化身が生命を襲い始める。ソレは自然に襲いかかり、純粋な動物を魔物に変貌させてしまう現象。
時はまさに終末。しかしそんな中、世間の問題など気にもせず、がむしゃらに生きる人達がいた。
勇気に満ちた老紳士のハランセン。
使命に振り回される乙女のアミ。
軍人として成長していくラン。
マイペースな刑事のマコト。
これは、なんでもない人が冒険をして、なんだかんだ世界を変えてしまう物語。
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