(本作は未完作品です。「銀と魔法使い」へリメイクしております。非公開にはしない予定。もし読まれる方がいらっしゃればどう変わったか見比べる参考資料程度に扱ってください)
「私は誰からも愛されない。誰の目だって気にしない。だって私、化け物だもの」
吸血鬼の国の姫として生まれたアリスは血が飲めず魔術も使えない『無能の吸血鬼』であった。
誰からの期待も得られず将来への希望も持てず、彼女は腐る。その時まで――
成人を迎えた日、彼女は力を手に入れる。誰にも負けない最強の力を。
代償は家族、故郷、心であった。
拠り所としていた全てから拒絶され、彼女の脆い心は砕かれる。
国を追い出され、寂しくて、化け物を演じる仮面の裏で彼女は泣き続ける。
(誰か助けて、私を1人にしないで。お願いだから…)
これはそんな彼女が、いつかきっと救われる。そんなお話――