突如現れた異界と地上を結ぶ霧。霧の中から現れ暴虐の限りを尽くす怪物に、異界との親和性を示した少年少女達が立ち向かう。異界の竜の力を宿した少年少女達は異形の力を携えて異界の怪物を駆逐する。
愛する家族、友人達を守る為、異形の力を駆使する少年少女達は力を使うが、力を使う度我が身が徐々に竜へと変貌を遂げ始めていることにやがて気づく。
愛するものを守る為、人の身を捨てるか、我が身恋しさに竜化を抑え込むか。
竜の力に憧れてその力を手に入れようと、竜化の兆候を見せる少女に近ずく上級生。
オタクと蔑まされていた少年は唯一優しくしてくれた少女を守る為自ら怪物の前に身を晒し竜の力を顕現する。不良と忌避されていたカップルは互いの身をいたわり、愛情の深さ故その激情は暴竜へと姿を変える。望んで竜化を成す者、望まず竜化する者の悲観。
彼等の未来に待ち受けるのは希望か、絶望か。
あてども見えぬ未曾有の敵に、少年少女はせめてもと、命の松明を掲げて抗う。
作者の脳内に沸き起こった暗霧が撒き散らす容赦ない空想世界。
解説不要。考察無益。猛り狂う文字の暴力に抗う意志有るならば読者よ挑め。マッド作家は君等に挑戦する。