社会人になり多忙な毎日を送っている片桐和樹は毎週金曜日を楽しみにしてた。
恋人である北原奈季と居酒屋に行く約束をしていて、食事をしながら酒を飲む彼女とのそんな時間がとても幸せなひと時だった。
そんなある日、些細なことで和樹と奈季は口論になってしまう。
翌日、和樹はメッセージを送るが奈季の返信はない。
翌週の金曜日にも、いつもの居酒屋にも彼女は来なかった。
心配になった和樹は奈季の勤めている会社の前まで急いで向かった。
会社から退勤してきた人に話しかけて、奈季の動向について伺ったのだが……。
「北原さん?高級車に乗ったイケメンが迎えてに来て、さっき帰ったよ」
耳を疑う言葉だった。
自分との約束を蔑ろにして、別の男と……。
何かの間違いだと思い、その後も彼女を探して歩き回っていると……見てしまった。
恋人である北原奈季が、高身長のイケメンとラブホに入っていくその瞬間を……。