平凡な日常はある時を境に大きく変わった。
主人公を取り合う女の子達。
魅力的すぎるのか男達にすら狙われる。
将来性を見込んで国家すらもそれに介入する。
全て……ドラゴンになったせいなのだが……。
人間だった時の記憶は確かにあるが、死んだ記憶は全くない。
訳も分からずにいつの間にか転生? 召喚? 契約? と流れるように進んでいく。
不平不満を言いたいが誰に言えばいいのだろうか。
誰かに仕組まれたとしたら神様以外には思いつかない。
ただ幸運だったこともある。
目の前にいる契約者と思われる存在。
それは見た目がとても可愛い女の子だった。
声までも可愛い。
「いくらで売れるかしら? 」
……可愛い事だけが幸運だった。
自由だが目的のないドラゴンと不自由だが目的のある女の子の目立たない冒険。
ドラゴンという存在の時点で目立たない事は不可能なのだろうが……。
◇◇◇
第一章から第三章までで一つの区切りになっています。
第四章では目的を確認します。
第五章では人との間についてです。
第六章でモンスターとの物になる予定です。