古き神々より、アルディオス大陸の人々に託されし御業――『神羅儀(しらぎ)』。
その御業は、神々の起こす驚異の奇蹟を、人の身に於いて行う神秘の魔法である。
そんな世界に何をやっても落ちこぼれの少年がいた。彼の名は、タクミ・パリス。
十五歳になった彼は、見知らぬ神の導きで、誰も知り得ぬ『神羅儀』を身に着ける。
それは「左手で触れた者を性転換させる」という、実に不可思議な御業であった。
遥か彼方、望郷の遠き丘に眠ると伝わる魔宮・無窮寵愛(エターナルハーレム)とは。
これは『悪魔の左手』と誹られた謎多き『神羅儀』を操る、一人の少年の叙事詩である。
※ タイトルに★マークの付いている話数は、イラストがあります