ある平和な世界があった。人が。妖怪が。神々が。あらゆる種族の者たちが集いともに暮らす、地上最後の幻想の世界があった。
幻想の住人たちは、今日も今日とておもいおもいの時を刻む。時にはすれ違ったり、喧嘩をしてしまったりして、誰かが傷つき涙を流すこともあるけれど。
でも結局は、みんな、なんだかんだで仲がいい。
これは、そんな話。人も妖怪も神々も、みんなが種族の垣根を越えて笑いあった、とある夢の楽園の話。
――その中心にいた、とある銀の狐の話。
※かつてにじファン様で連載していた同タイトルの改訂版です。
※個人ブログ『ことばつなぎ。』及びハーメルン様とのマルチ投稿となります。