王国一の精霊魔術師、公爵令嬢のエミリアには唯一の欠点があった。それは口下手であるということ。
「お前とは離縁だ! 荷物をまとめて出ていけ!」公爵令嬢のエミリアはオルドン公爵へと政略結婚で嫁ぎ、一人息子を授かる。しかし息子のフォードは生まれ持った魔力が少なかった。
フォードが4歳の時、ついにエミリアはフォードとともにオルドン公爵家から追い出されるように離縁を言い渡される。
絶望の淵に立ったエミリアだが、その日の夜にエミリアは前世を思い出す。口下手で受け身だった過去の自分に別れを告げ、エミリアは息子を連れて隣国へ逃亡する。
そして隣国にてエミリアは元学友で騎士団長のロダンと再会を果たす。貴族学院で助け合っていたロダンはエミリアのことを忘れておらず……。