その日が来るまで私、鴻頼火(おおとりらいか)はどこにでもいるごく普通の中学生の女の子だった。だけどあの雨の日に、私の運命は動き出した。
空から降ってきた、異世界「アストラル」から来たという二人――アンカーとアルタイスとの出会いが私“たち”を、二人を追ってきた悪の敵「奈落の使徒」との戦いに巻き込むことになった。
だけど私にとって一番嫌だったのは、アストラルや奈落の使徒といった非日常じゃなくて――。
「これからよろしくね」
なんてことのないような無垢な笑顔でそう言って握手を求めてきたのは、その日たまたま一緒に帰ることになってしまい、そして共に巻き込まれてしまったクラスメイト――龍波射水(たつなみいずみ)だ。彼女の存在こそが、私にとって何よりも嫌だった。
これは私たちの奈落の使徒との戦いの物語である以前に、私と彼女の物語。交わることのなかったはずの私たちが織り成す星群(アステリズム)の――。
※12/7より続編「絆の星のアステリズム」の連載を開始しました。「運命の星のアステリズム」単体でも物語として一応の完結はしておりますが続編があるのでそちらも是非お願いします。
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