梅雨の季節、霧村潤太は長く続く雨のように沈んだ日々を過ごしていた。幼馴染の爽風はそんな彼を案じ、なんとか自信を取り戻してほしいと願う。しかし、潤太はなかなか一歩を踏み出せず、もどかしい時間が続いていた。ある日、爽風は潤太に「好きな人に気持ちを伝えるべきだ」と背中を押すが、まさかの相手が学園のアイドル・白雪姫乃だと知り、激しく動揺する。自分の想いを気付かぬまま潤太が去っていくのを見て、爽風は後悔と焦りに苛まれる。しかし、戻ってきた潤太は驚くべき言葉を口にする。
その瞬間、じめじめした空気がまるで晴れ渡るように変わる。 果たして二人の梅雨は、本当に明けるのか――?
この作品は、しいな ここみさま主催『梅雨のじめじめ企画』参加作品です。