霞城中央高校には、珍奇な異名を持つ生徒がいる。
「エロ動画先生のお通りだ!」
なぜ僕が、そんな珍名を拝命させられたのか?
それは僕が『能力』を持つからだ。
登場人物紹介
●高橋椋丞(たかはしりょうすけ)
本編主人公。音叉の魔術師を司る、由緒ある一族の末裔だが……
現代社会に於いては、そんな技能が重宝されることもなく、平凡な高校生として過ごしている。
そんな彼、ひょんなことから瓦解寸前のアフレコ収録のディレクターを任され、
トントン拍子で評判になったことから、生活が激変する。
身に覚えのないストーキングを受けたり、奴隷契約を迫るメディア企業の魔の手が迫ったり、
彼の平穏な生活は、もう戻れない、もう帰れない、太陽の牙(以下自粛)
将来有望な新人声優ちゃんや、ぐいぐい関係を迫ってくる美人声優さんたちに囲まれ、
音叉の魔術師、どこへ行く?
●錦松雪姫(きんしょうゆきひめ)
アニメの主役デビューという幸運を掴んだ新人声優。
が、初めてのアフレコが潰れかけたり、制作側から椋丞のハニートラップを命じられたり、
なにかとトラブル体質の、薄幸系美少女。
素直で人を疑わない性格が愛らしいのだが、どう考えても芸能界向きではない。
●藤村由綺佳(ふじむらゆきか)&吉井春宵(よしいはるよ)
そこそこキャリアがあって、そこそこ名の知れた声優さん。
若干演技力に不安を抱えるものの、女子アナと見紛うほどのルックスで仕事は絶えない。
(※顔出しやイベント要員だが)
それでも、一発逆転のキャリアアップは諦めてない!
●宮居志帆(みやいしほ)
巨大メディア企業、「製作委員会」に勤務するOL。
若輩ながら、現場を取り仕切る責任者としてバリバリ働く社畜の鏡。
当然、社畜なので、法に触れない限り……いや、多少を越えてても、躊躇うことなく社命に従う、鉄の女。
それくらいでないと出世できないのだよ、社畜とは。
●製作委員会
ラノベ、漫画の出版からアニメ、ゲームに至るまで、石を投げれば御社にぶつかる、と言っても過言ではないスーパーメディアコングロマリット。
元々はモノづくり日本を象徴する電気屋だったが、現在の収益の柱は、保険とソシャゲ。
『金のなる木』の囲い込みには手段を選ばず、椋丞もターゲットとしてロックオンされている。