全中ベスト4の逸材山田太は、時津川親方(元横綱時天山)の熱心なスカウトに根負けして入門を決意。トントン拍子で出世して行くが、肝心の時津川親方が急逝してしまう。史上最年少横綱を目指す山田太少年はどうなってしまうのか?相撲エンタメヒューマンストーリーここに開幕。
新十両昇進を決めた山田太は、四股名を越乃海(こしのうみ)として、快進撃を続ける。そんな中で三段目最下位格付け出しでデビューした同期の照の山や、幕下最下位格付け出しの2代目大鵬らライバルの存在が越乃海の前に立ちはだかる。
新入幕の場所こそ勝ち越すのがやっとだったが前頭8枚目で迎えた2場所目で史上最年少の17歳1ヶ月で幕の内最高優勝を達成した。しかも全勝優勝であった。
並み居る強豪を破り越乃海は果たして横綱になれるのであろうか?まず乗り越えなければならない三役での二桁勝利を越乃海は達成し、新関脇で臨む令和7年九州場所を迎える事になった。成績次第ではあるが、2連覇中の越乃海はもし仮に3連覇するような事があれば、一気に大関昇進となるだろう。もちろん、簡単な事では無い。史上最年少の関脇越乃海は17歳5ヶ月でのスピード出世であった。もうこのクラスになると、楽に勝てる力士はいない。只、越乃海が別格の強さを持っているだけの話であった。
(幕下以下付出しを含む)初土俵から約2年と言う史上最速の場所数で横綱には成れたものの、まだそこはゴールでは無かった。第75代横綱越乃海の誕生は新時代の始まりであり、チャンスを掴んだのは越乃海だけでは無かった。他の大関や三役の力士達も横綱へのチャンスは巡っていた。コシ一強の時代が続くのか、それとも大相撲戦国時代の幕開けなのか、それは物語を読んで確かめてみよう。